最新記事
SDGsパートナー

「おさがり」でゴルフ業界を盛り上げ、循環型社会にも貢献...高雄ゴルフクラブが続ける「リユース」の試み

2023年9月8日(金)10時47分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
高雄ゴルフクラブ「クラブおさがりキャンペーン」

これまでに計3,200本のゴルフクラブが「おさがり」として無償提供された

<ゴルフ人口の減少という自社ビジネスの課題に取り組むと同時に、地球環境の未来にも貢献する「クラブおさがりキャンペーン」>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


ゴルフ業界を活性化させるべく、株式会社高雄ゴルフクラブが2020年に開始した「クラブおさがりキャンペーン」。使われなくなったゴルフクラブをビギナーに譲ることでリユースするこの取り組みは、若年層のゴルファーを増やすことはもちろん、循環型社会に貢献する取り組みとしても関心を集めている。

「おさがり」のゴルフクラブで、若い世代のゴルフ人気を後押し

新型コロナウイルスのパンデミックが猛威を振るっていた当時、ゴルフは「3密」にならずに楽しめる娯楽として注目を集め、若い世代からの注目も高まっている。しかし、いざ本当に始めるとなると、そこにはゴルフならではの「壁」があるという。

実際、日本国内におけるゴルフ人口は、ピーク時の1994年の1,450万人から、2021年には560万人まで落ち込んだ。ゴルファーが高齢化している一方で、若年層の参加率が低下していることが大きな要因だが、そこで「壁」になっているものの一つが、ゴルフクラブが高額であるため躊躇してしまう人が少なくないという問題だ。

この課題に立ち向かうべく、京都市内で大型ゴルフ練習場の運営や、ゴルフ用品の販売を行う株式会社高雄ゴルフクラブは、若い世代のゴルファーを増やすための様々な取り組みを行っている。

その一つが、「クラブおさがりキャンペーン」だ。使わなくなったゴルフクラブを譲り受け、高雄ゴルフクラブを介し、新たにゴルフを始める人に無償提供するという取り組みで、年に1回のペースで開催している。

担当者である山室文人氏は、この取り組みを始めたきっかけについて、「若年層のビギナーが自分のゴルフクラブを所有することで、一過性のブームで終わることなくゴルフへの愛着を持ち続け、業界の活性化に繋げたいという思いで始めました」と語る。

e3b9dc6f-af58-4744-9444-e26a119134e9 (1).jpg

2021年に始まったキャンペーンはこれまでに4回開催されている

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米企業、来年のインフレ期待上昇 関税の不確実性後退

ワールド

スペイン国防相搭乗機、GPS妨害受ける ロシア飛び

ワールド

米韓、有事の軍作戦統制権移譲巡り進展か 見解共有と

ワールド

中国、「途上国」の地位変更せず WTOの特別待遇放
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ハーバードが学ぶ日本企業
特集:ハーバードが学ぶ日本企業
2025年9月30日号(9/24発売)

トヨタ、楽天、総合商社、虎屋......名門経営大学院が日本企業を重視する理由

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...「文学界の異変」が起きた本当の理由
  • 2
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 3
    コーチとグッチで明暗 Z世代が変える高級ブランド市場、売上を伸ばす老舗ブランドの戦略は?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    「汚い」「失礼すぎる」飛行機で昼寝から目覚めた女…
  • 6
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 7
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 8
    【クイズ】ハーバード大学ではない...アメリカの「大…
  • 9
    カーク暗殺をめぐる陰謀論...MAGA派の「内戦」を煽る…
  • 10
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 1
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 5
    筋肉はマシンでは育たない...器械に頼らぬ者だけがた…
  • 6
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 7
    日本の小説が世界で爆売れし、英米の文学賞を席巻...…
  • 8
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、…
  • 9
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍…
  • 10
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中