最新記事
メンタルヘルス

パニック発作の原因とは何か?...「あなたは病気ではない」

2025年4月15日(火)08時25分
クラウス・ベルンハルト(臨床心理士)
心臓に手を当てる人

geralt-pixabay

<それは、砂漠にいるペンギンのようなもの...。ベルリン有名クリニック臨床心理士による脳科学に基づく理論と実践について>

あがり症、不安などはあなたのせいではなく、脳の誤動作かも? 食事、運動、「テンセンテンス法」、「5つのチャンネルテクニック」など、脳に「良い手本」を見せるだけで、パニック発作はおさまる。

ベルリン有名クリニック臨床心理士による脳科学に基づく画期的な方法とは? ドイツ大ベストセラー『敏感すぎるあなたへ 緊張、不安、パニックは自分で断ち切れる』(CEメディアハウス)の第2章「心の声を聞く」より一部編集・抜粋。

◇ ◇ ◇

偉大なコメディアンにして医師のエカート・フォン・ヒルシュハウゼンは舞台で、砂漠にいるペンギンの話をしています。

この哀れな動物は、焼け付くような砂漠で暑さにぐったりしていますが、自分ではどうにもできないようです。

水を探しに行こうにも、短い足では長くは走れませんし、羽があっても飛ぶことはできません。このペンギンは、いったいどうして砂漠なんかに迷い込んでしまったのでしょう?

けれども、おかしいのはどっちでしょうか。ペンギンでしょうか、それとも今いるところがただペンギンに合わないだけなのでしょうか? 

いうまでもなくペンギンはまったく正常です。病気ではなく、ただ本来いるべきところ、つまり水の中にいないだけです。

どうして砂漠なんかに来てしまったんだろうとか、どの薬が効くのかというより先に、ペンギンの考えるべきことはたったひとつです。


できるだけ早く水のあるところに行くにはどうしたらいいだろう?

あなたも病気ではありません。たとえそう感じていても。ただ所を得ていないだけです。

SDGs
2100年には「寿司」がなくなる?...斎藤佑樹×佐座槙苗と学ぶ「サステナビリティ」 スポーツ界にも危機が迫る!?
あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

独議会、対中貿易政策見直しを提言する専門家諮問委の

ビジネス

米失業保険申請、11月第1週は小幅減=ヘイバー・ア

ワールド

経済対策、「責任ある積極財政」にふさわしいものにす

ビジネス

ボーイング労組員、米セントルイス工場の101日間ス
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 5
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 6
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    ファン激怒...『スター・ウォーズ』人気キャラの続編…
  • 10
    「ゴミみたいな感触...」タイタニック博物館で「ある…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 10
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中