最新記事

テクノロジー

東芝、量子暗号通信を国内外で事業化 関連特許数で世界トップ、30年度シェア25%目指す

2020年10月19日(月)10時03分

東芝は次世代の暗号技術「量子暗号通信」のシステム構築事業を2021年から順次、国内外で始めると発表した。写真は東芝のロゴ。都内で2017年2月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)

東芝<6502.T>は次世代の暗号技術「量子暗号通信」のシステム構築事業を2021年から順次、国内外で始めると発表した。暗号化されたデータを解読するための「暗号鍵」を配送するサービスも25年度までに本格開始する。関連分野で30年度に世界シェア25%の獲得を目指す。

国内では21年1―3月期に国立研究開発法人の情報通信研究機構(NICT)にシステムを納入し、4月から実証事業を始める。海外では9月から英ブリティッシュテレコム(BT)と実証試験を進めているほか、北米で米ベライゾン・コミュニケーションズの実証試験に参加。21年度以降、英米のほか、欧州やアジアの主要国で事業展開する予定。

今後、公衆の光通信回線網上に鍵配送ネットワークを構築し、金融機関など向けに鍵配送のサブスクリプション(定額課金)サービスを25年度までに国内外で本格的に開始する予定。先立って英国に製造拠点を置き、年内に特定のユーザー向けのサービスを始める。

量子暗号通信は次世代の通信セキュリティー対策で、理論上は量子コンピューターでも解読できないとされ、政府や金融、医療といった機密性の高い分野での活用が見込まれる。東芝は関連特許数で世界1位。35年度には市場が2兆1000億円に拡大すると見込んでいる。

技術面では日本がリードしているが、社会実装では中国が先行しており、全国規模のインフラの25年までの構築を進めているほか、韓国、ドイツでも大規模ネットワークをつくる動きがある。

(平田紀之)

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【話題の記事】
・強行退院したトランプが直面する「ウィズ・コロナ選挙戦」の難題
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ



20210622issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

6月15日号(6月22日発売)は「ルポ 武漢研究所のウソ」特集。新型コロナウイルスの発生源と疑われる中国の研究機関が繰り返した危険な実験。「素人集団」が矛盾を暴く。


ニュース速報

ワールド

緊急事態宣言、沖縄除き解除へ 東京などまん延防止移

ワールド

米の北朝鮮特使が今週末から訪韓、日本含め会合へ=韓

ビジネス

寄り付きの日経平均は続落スタート、米株安を嫌気 利

ビジネス

東芝の永山議長、問題解決のめど立てば辞任検討も=W

MAGAZINE

特集:ルポ 武漢研究所のウソ

2021年6月22日号(6/15発売)

新型コロナウイルスの発生源と疑われる中国の研究機関は危険な感染実験を繰り返していた

人気ランキング

  • 1

    中国の原発で放射線漏れの疑い チェルノブイリを彷彿とさせる透明性の欠如

  • 2

    コロナ研究所流出説を裏付けるコウモリ動画

  • 3

    将来の理数系能力を左右する「幼児期に習得させたい」5つのスキル

  • 4

    カメラや望遠鏡が、紙のように薄くなる?光学素子が…

  • 5

    新型コロナ感染で「軽症で済む人」「重症化する人」…

  • 6

    新型コロナが重症化してしまう人に不足していた「ビタ…

  • 7

    インド型変異株(デルタ株)は従来株と症状が違うの…

  • 8

    「研究所流出説」を甦らせた素人ネット調査団、新型…

  • 9

    病院がICUを放棄? 無人の部屋に死体のみ、訪ねた親…

  • 10

    無計画な植林が環境を破壊している 侵略種化や8割衰…

  • 1

    4000回の腕立て伏せを毎日、1年間続けた男...何を目指し、どうなったのか

  • 2

    デーブ・スペクター「日本は不思議なことに、オウンゴールで五輪に失敗した」

  • 3

    国際交流で日本にきた中国人200人に「裏切り者」のレッテル

  • 4

    EVシフトの盲点とは? トヨタが「水素車」に固執す…

  • 5

    中国の原発で放射線漏れの疑い チェルノブイリを彷…

  • 6

    将来の理数系能力を左右する「幼児期に習得させたい…

  • 7

    病院がICUを放棄? 無人の部屋に死体のみ、訪ねた親…

  • 8

    ノーベル賞を受賞した科学者の私が、人生で後悔して…

  • 9

    歴史に置き去られた世界の廃墟たち...不気味で美しき…

  • 10

    コロナ研究所流出説を裏付けるコウモリ動画

  • 1

    4000回の腕立て伏せを毎日、1年間続けた男...何を目指し、どうなったのか

  • 2

    脳が騙される! 白黒の映像が、目の錯覚でフルカラーに見える不思議な体験

  • 3

    国際交流で日本にきた中国人200人に「裏切り者」のレッテル

  • 4

    デーブ・スペクター「日本は不思議なことに、オウン…

  • 5

    東京オリンピックの前向きな中止を考えよ

  • 6

    武漢研究所は長年、危険なコロナウイルスの機能獲得…

  • 7

    閲覧ご注意:ネズミの波がオーストラリアの農地や町…

  • 8

    【ファクトチェック】肛門PCR検査は中国で義務付けら…

  • 9

    ファイザーのワクチンで激しい副反応を経験した看護…

  • 10

    EVシフトの盲点とは? トヨタが「水素車」に固執す…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中

STORIES ARCHIVE

  • 2021年6月
  • 2021年5月
  • 2021年4月
  • 2021年3月
  • 2021年2月
  • 2021年1月