韓国暗号資産取引所アップビットへのハッキング、北朝鮮関与か

[ソウル ２８日 ロイター] - 韓国は、国内最大の暗号資産（仮想通貨）取引所アップビットを標的とした２７日のハッキングで、４４５億ウォン（３０４０万ドル）の暗号資産が不正に引き出された問題を巡り、北朝鮮のハッカー集団が関与している可能性があるとみている。聯合ニュースが２８日に報じた。

同取引所は「異常な引き出し」があったとしており、韓国当局はアップビットのシステムを調査。北朝鮮の情報機関と関係のあるハッカー集団「ラザルス・グループ」が関与した疑いがあるとみている。

ラザルス・グループは近年、数々の暗号資産窃盗に関与したと非難されており、米連邦捜査局（ＦＢＩ）は北朝鮮のサイバー活動は「最も高度で持続的な脅威の一つ」と指摘している。

聯合ニュースは匿名の政府当局者の話として、アップビットで２７日に発生したハッキングは２０１９年にラザルスが関与した５８０億ウォンの暗号資産窃盗と特徴が似ているという。

韓国警察のサイバー犯罪捜査チームの関係者はこの件について捜査が開始されたと述べたが、それ以上のコメントは控えた。国家情報院からのコメントは得られなかった。

アップビットを運営するドゥナムの関係者は「現在、資産流出の原因と規模を調査している」と述べた。

この攻撃は、韓国のインターネット大手ネイバーがドゥナムの買収を発表する数時間前に発生した。