インドネシア、第2回対米交渉に先立ち「特恵関税」リスト提示へ=調整相

インドネシアのハルタルト調整相(経済)は、今月予定されている米国との第2回関税交渉開始に先立ち、米国に対する「特恵関税(特定の国・地域からの輸入品に通常より低い関税を設定する仕組み)」のリスト提示を約束した。写真はジャカルタ港のコンテナ。4月撮影(2025年 ロイター/Ajeng Dinar Ulfiana)
[ジャカルタ 3日 ロイター] - インドネシアのハルタルト調整相(経済)は、今月予定されている米国との第2回関税交渉開始に先立ち、米国に対する「特恵関税(特定の国・地域からの輸入品に通常より低い関税を設定する仕組み)」のリスト提示を約束した。経済協力開発機構(OECD)閣僚会議出席のため訪れたパリでグリア米通商代表部(USTR)代表と会談後、明らかにした。
ハルタルト氏は、インドネシアはトランプ米大統領が設定した交渉期限の7月3日より前に米国との協議を加速させる用意があると説明。「オープンな対話を続け、関税や非関税障壁、デジタル貿易および経済、国家安全保障上の諸事象における交渉課題を克服する態勢は整っている」と述べた。
その上で「成熟し、抑制された」アプローチを通じて、インドネシアは米国と強固で長期的なパートナーシップを築く余地を獲得できると強調した。
インドネシアは交渉の一環として、これまでに米国からのエネルギー輸入を約100億ドル相当拡大する意向を表明している。
昨年時点で米国はインドネシアにとって3番目に大きな輸出市場で、輸出額は263億ドルだった。一方インドネシアは昨年、168億ドルの対米貿易黒字を計上した。