ニュース速報
ワールド

ローマ教皇死去に中東信徒からも悼む声、ガザ教区に「毎晩電話」

2025年04月22日(火)09時41分

パレスチナ自治区ガザのカトリック小教区信徒らは4月21日、ローマ教皇フランシスコの死去を受けて「胸が張り裂ける思い」と表明した。写真は同日、ガザの聖家族教会で撮影(2025年 ロイター/Dawoud Abu Alkas)

Nidal al-Mughrabi Maya Gebeily

[カイロ/ベイルート 21日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザのカトリック小教区信徒らは21日、ローマ教皇フランシスコの死去を受けて「胸が張り裂ける思い」と表明した。

教皇は壊滅的な被害を受けているガザの平和を訴えるとともに、2023年10月の戦闘開始から毎晩電話をかけ、聖職者だけでなく室内の全員に「私は共にいる」などと語りかけていたという。

中東全域でも、パレスチナ、レバノン、シリアのカトリック・東方正教会のキリスト教徒が、戦争、災害、苦難、迫害に直面する中で教皇は常に関わり、慰めになってくれたと称賛した。

ガザの聖家族教会緊急委員会のジョージ・アントン委員長はロイターに「われわれは、勇敢であり、忍耐し、強くある方法を日々教えてくれた聖人を失った。この小さな群れを守るため、毎日全方向で戦ってくれた方を失った」と述べた。

小教区の聖家族教会のガブリエル・ロマネッリ主任司祭はバチカン・ニュース・サービスに対し、教皇からの最後の電話は19日夜で、「われわれのために祈っていると述べ、われわれを祝福し、われわれの祈りに感謝すると語られた」と述べた。

教皇は復活祭の20日、最後となった公式メッセージでガザの平和を訴え、戦闘当事者らに「停戦を働きかけ、人質を解放し、将来の平和を渇望する飢えた人々の助けになってほしい」と呼びかけた。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

-中国が北京で軍事パレード、ロ朝首脳が出席 過去最

ワールド

米政権の「敵性外国人法」発動は違法、ベネズエラ人送

ビジネス

テスラ、トルコで躍進 8月販売台数2位に

ワールド

米制裁下のロシア北極圏LNG事業、生産能力に問題
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:豪ワーホリ残酷物語
特集:豪ワーホリ残酷物語
2025年9月 9日号(9/ 2発売)

円安の日本から「出稼ぎ」に行く時代──オーストラリアで搾取される若者たちの実態は

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニングをする女性、異変を感じ、背後に「見えたモノ」にSNS震撼
  • 2
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体」をつくる4つの食事ポイント
  • 3
    「見せびらかし...」ベッカム長男夫妻、家族とのヨットバカンスに不参加も「価格5倍」の豪華ヨットで2日後同じ寄港地に
  • 4
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が…
  • 5
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 6
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動…
  • 7
    トレーニング継続率は7倍に...運動を「サボりたい」…
  • 8
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 9
    Z世代の幸福度は、実はとても低い...国際研究が彼ら…
  • 10
    「人類初のパンデミック」の謎がついに解明...1500年…
  • 1
    東北で大腸がんが多いのはなぜか――秋田県で死亡率が下がった「意外な理由」
  • 2
    1日「5分」の習慣が「10年」先のあなたを守る――「動ける体」をつくる、エキセントリック運動【note限定公開記事】
  • 3
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ女性が目にした光景が「酷すぎる」とSNS震撼、大論争に
  • 4
    50歳を過ぎても運動を続けるためには?...「動ける体…
  • 5
    25年以内に「がん」を上回る死因に...「スーパーバグ…
  • 6
    豊かさに溺れ、非生産的で野心のない国へ...「世界が…
  • 7
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害…
  • 8
    首を制する者が、筋トレを制す...見た目もパフォーマ…
  • 9
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
  • 10
    上から下まで何も隠さず、全身「横から丸見え」...シ…
  • 1
    こんな症状が出たら「メンタル赤信号」...心療内科医が伝授、「働くための」心とカラダの守り方とは?
  • 2
    「自律神経を強化し、脂肪燃焼を促進する」子供も大人も大好きな5つの食べ物
  • 3
    デカすぎ...母親の骨盤を砕いて生まれてきた「超巨大ベビー」の姿にSNS震撼「ほぼ幼児では?」
  • 4
    デンマークの動物園、飼えなくなったペットの寄付を…
  • 5
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 6
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 7
    山道で鉢合わせ、超至近距離に3頭...ハイイログマの…
  • 8
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 9
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 10
    将来ADHDを発症する「幼少期の兆候」が明らかに?...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中