ニュース速報
ワールド

米政府、中国系ハッカーによる大規模メタデータ窃取を警戒

2024年12月05日(木)11時18分

10月4日、 米高官は中国系ハッカー集団「ソルト・タイフーン」により多くの米国民のメタデータ(通信日時などの情報)が盗まれたと明らかにした。写真はサイバーコードのイメージ。2017年5月撮影(2024年 ロイター/Kacper Pempel)

Raphael Satter

[ワシントン 4日 ロイター] - 米高官は4日、中国系ハッカー集団「ソルト・タイフーン」により多くの米国民のメタデータ(通信日時などの情報)が盗まれたと明らかにした。

米連邦政府の関係各機関はこの日、ソルト・タイフーンが米国の大手通信企業のシステムに潜入して音声通話を盗聴しているとされる問題について、全上院議員を対象に非公開の状況説明を行った。

米高官は具体的な数字は明かさなかったが、中国による米国の通信インフラへのアクセスは広範囲に及んでおり、ハッキングが依然続いていると指摘。「多数の米国民のメタデータが盗まれたと考えている」と述べた。国内の全ての携帯電話の情報ではないものの、多くの個人が中国政府の標的になっていたと考えていると説明した。

通信日時や場所などを示すメタデータには通信内容は含まれないが、メタデータを分析することで個人の生活や仕事、対人間関係など詳細な情報を取得することができる。

同高官は、中国のハッカーに攻撃された企業は世界中に数十社あり、その中には米国の通信インフラ企業8社も含まれていると指摘した。ホワイトハウスはソルト・タイフーンの攻撃に対処することを優先事項としており、バイデン大統領はこの問題で数回説明を受けたと述べた。

米当局はこれまで、ベライゾンやAT&T、Tモバイルなどが標的になったとしている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

ウクライナ・英首脳が会談、軍事共同生産構想を発表

ビジネス

関税の影響「予想より軽微」、利下げにつながる可能性

ワールド

イラン、カタールの米空軍基地をミサイル攻撃 米側に

ビジネス

米総合PMI、6月は52.8に低下 製造業の投入価
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり得ない!」と投稿された写真にSNSで怒り爆発
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 6
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 7
    EU、医療機器入札から中国企業を排除へ...「国際調達…
  • 8
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 9
    イランとイスラエルの戦争、米国より中国の「ダメー…
  • 10
    【クイズ】次のうち、中国の資金援助を受けていない…
  • 1
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 2
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    イタリアにある欧州最大の活火山が10年ぶりの大噴火.…
  • 8
    ホルムズ海峡の封鎖は「自殺行為」?...イラン・イス…
  • 9
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 9
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中