英運輸相が辞任、過去に有罪認める スターマー首相に痛手
11月29日、英国のヘイグ運輸相が、過去に警察への虚偽の通報で有罪を認めていたとの報道を受け、辞任した。ロンドンで17日撮影(2024年 ロイター/Hollie Adams)
Andrew MacAskill
[ロンドン 29日 ロイター] - 英国のヘイグ運輸相が、過去に警察への虚偽の通報で有罪を認めていたとの報道を受け、辞任した。
7月の総選挙で圧勝した労働党のスターマー政権発足後、閣僚が辞任するのは初めて。スターマー首相は後任にハイディ・アレクサンダー氏を任命した。アレクサンダー氏は2018─21年にロンドン副市長を務めた。辞任後、時を置かず後任人事を決めたのは、問題の早期幕引きを狙ったとみられる。7月の総選挙で圧勝した労働党だが、財政立て直しに向けた増税など国民に不人気な政策が響き支持率が急落している。
ヘイグ氏がスターマー氏に宛てた28日付の書簡によると、ヘイグ氏は2013年に「恐ろしい」路上強盗に襲われ携帯電話を紛失したと警察に通報したが、その後、自宅に携帯電話があったことが判明した。
複数の報道によると、ヘイグ氏は14年に有罪を認め、その後、条件付きで釈放された。ヘイグ氏は自分の「間違いだった」と話しているという。
野党・保守党の報道官は、ヘイグ氏の辞任は適切だが、同氏が有罪を認めた事実を知っていたはずのスターマー氏がなぜヘイグ氏を起用したのか説明すべきだと主張した。