Stefanno Sulaiman Gayatri Suroyo Fransiska Nangoy
[ジャカルタ 16日 ロイター] - インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は16日、2025年予算案を議会に提出した。財政赤字の対国内総生産(GDP)比は2.53%と見込み、今年よりも低下する。
アナリストは次期政権も財政的に慎重な姿勢を維持することを示していると指摘した。
予算案はウィドド政権の閣僚と、プラボウォ・スビアント次期大統領の経済チームが共同で作成。財政赤字は616兆2000億ルピアと見積もった。24年の赤字は609兆7000億ルピア(GDP比2.7%)と見込まれている。
歳出は3613兆1000億ルピア(約2303億ドル)と、今年(予想)を6%近く上回る規模に設定した。
ジョコ大統領は議会で「われわれは構造改革を継続し、健全で信頼できる財政政策を維持し、財政・金融政策の連携を強化しなければならない」と述べた。
プラボウォ氏はこれまでの演説などで、拡張的な財政政策や債務水準の拡大への志向を示唆しており、投資家はプラボウォ氏が厳格な財政ルールを放棄するのではないかと懸念。予算案に注目が集まっていた。
マンディリ証券の債券部門責任者ハンディ・ユニアント氏は「今後5年間で債務の対GDP比率を50%に引き上げ、(年間の財政赤字が)GDPの4─5%を超える可能性があるとのうわさとは異なり、新政権が財政的に慎重な姿勢を取ることを明確にしている」と指摘した。
赤字の水準は「債券投資家にとってプラスだ」との見方を示した。
三井住友銀行のエコノミスト阿部良太氏は、計画はほぼ予想通りだが、プラボウォ氏の選ぶ財務相がどのような政策を推進するか市場は見極めたいだろうと述べた。
プラボウォ氏が財政政策と投資家のリスク許容度を損なわず、どのようにGDP成長率を8%に加速させようとするかに注目していると話した。
プラボウォ氏は大統領就任後に予算を変更するかどうかの質問には答えなかった。
<達成可能な成長目標>
予算案では、25年の経済成長率を5.2%と想定している。今年のGDP伸び率の予想レンジである5─5.2%とほぼ同水準とした。
メイバンク・インターナショナル・インベストメント・グループのエコノミスト、ブライアン・リー氏は、拡張的な予算と予想される金融緩和を踏まえると、成長目標は達成可能のようだと述べた。
予算案では来年のインフレ率が中央銀行の目標の中間値である2.5%前後になると予想した。
成長率やインフレ率などの想定に基づき、来年の歳入は今年の見通を7%上回る2996兆9000億ルピアになるとした。
支出面では、プラボウォ氏が提唱する「無料の栄養価の高い食事」に71兆ルピアを充てた。新首都の建設を含むインフラ支出には400兆3000億ルピアを振り向ける。
また、政府のエネルギー補助金政策を改革し、包括的な補助金から対象を絞った支出へと移行するとした。