ニュース速報
ワールド

パレスチナ首相が辞意、「ガザの現状踏まえた政治的取り決め必要」

2024年02月27日(火)07時40分

パレスチナ自治政府のシュタイエ首相が26日、辞意を表明した。閣議を招集する首相、26日撮影。(2024年 ロイター/Mohammed Torokman)

Ali Sawafta

[ラマッラー 26日 ロイター] - パレスチナ自治政府のシュタイエ首相が26日、辞意を表明した。パレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘を受け、パレスチナ人の間で政治的な取り決めについて幅広い合意を形成するためとしている。

米政府は自治政府のアッバス議長に対し、自治政府を改革し、戦後のガザを統治できる政治体制を構築するよう圧力を強めている。    

アッバス議長はシュタイエ氏の辞任を受け入れ、正式な後任が決まるまで暫定首相にとどまるよう要請した。

シュタイエ氏は閣僚に対し、次の段階では戦闘で荒廃した「ガザの現状を考慮した新たな行政・政治の取り決め」が必要だと指摘。自治政府の権限をパレスチナ全土に拡大する必要があるとも述べた。

アッバス議長は、シュタイ氏の後任に世界銀行の元高官でパレスチナ投資基金 (PIF)議長を務めるモハマッド・ムスタファ氏を指名する見通し。同氏は2014年のイスラエル軍のガザ侵攻後、ガザ復興に携わった経験がある。

自治政府は現在、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸を部分的に統治しているが、ガザ地区は2007年からハマスが実効支配している。

自治政府の主流派ファタハとハマスは統一政府を巡る合意成立に向けた取り組みを進めており、28日にモスクワで協議する予定。

ハマス幹部は、パレスチナの統治について幅広い合意を形成する必要があると主張している。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル、対円で横ばい 米指標再開とFR

ビジネス

米、対スイス関税15%に引き下げ 2000億ドルの

ビジネス

米国株式市場=まちまち、来週のエヌビディア決算に注

ビジネス

12月利下げ支持できず、インフレは高止まり=米ダラ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前に、男性が取った「まさかの行動」にSNS爆笑
  • 4
    『トイ・ストーリー4』は「無かったコト」に?...新…
  • 5
    文化の「魔改造」が得意な日本人は、外国人問題を乗…
  • 6
    「不衛生すぎる」...「ありえない服装」でスタバ休憩…
  • 7
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 8
    「水爆弾」の恐怖...規模は「三峡ダムの3倍」、中国…
  • 9
    中国が進める「巨大ダム計画」の矛盾...グリーンでも…
  • 10
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 1
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 2
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 5
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 6
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 7
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 8
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 9
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 10
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中