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メキシコ、5月前半のCPIが予想以上に下振れ 年内利下げも

メキシコ国家統計地理情報局が5月24日発表した5月前半の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.32%下落し、前年比上昇率は6%と、2021年9月以来1年8カ月ぶりの低い伸びにとどまった。写真はメヒコ州の市場でトウモロコシを売る男性。2022年5月撮影(2023年 ロイター/Edgard Garrido)
[24日 ロイター] - メキシコ国家統計地理情報局が24日発表した5月前半の消費者物価指数(CPI)は前月比で0.32%下落し、前年比上昇率は6%と、2021年9月以来1年8カ月ぶりの低い伸びにとどまった。またそれぞれ市場予想の0.19%下落と6.15%上昇を下回った。
変動の大きい食品とエネルギーを除くコアCPIの前月比は0.18%上昇で、やはり市場予想の0.21%上昇よりも低くなった。
メキシコ中央銀行は先週の会合で政策金利を11.25%に据え置き、2年近くに及んだ利上げを休止した。
一方で中銀は、現行の政策金利水準を長期間維持し、物価上昇率を3%の目標に収める考えを示唆。3%に落ち着くのは来年第4・四半期以降になるとみている。
ただバンエックのチーフ新興国市場エコノミスト、ナタリア・グルシナ氏は、総合ベースのCPIは前年比上昇率が5%に減速する展開が見えてきたと指摘し、年内には利下げ余地が生じるかもしれないとの見方を示した。
パンテオン・マクロエコノミクスのアンドレス・アバディア氏も、インフレが急速に鈍化し、コアCPIもじりじりと下振れている点を挙げて、今回のデータを踏まえれば中銀の姿勢が近く変化するのは必然で、9月ないし11月に利下げする道が開かれつつあると述べた。