ニュース速報

ワールド

ロシア、ウクライナの「ネオナチ」に勝利 プーチン氏ボルゴグラードで演説

2023年02月03日(金)10時00分

ロシアのプーチン大統領は2日、第2次世界大戦で旧ソビエト軍がナチス・ドイツ軍に勝利した決戦から80年を記念する演説で、ウクライナでの戦争を巡りロシアが再びドイツと対峙(たいじ)していると述べた。提供画像(2023年 ロイター)

[ボルゴグラード(ロシア) 2日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は2日、第2次世界大戦で旧ソビエト軍がナチス・ドイツ軍に勝利した「スターリングラード攻防戦」80年を記念する演説で、ウクライナでの戦争を巡りロシアが再びドイツと対峙(たいじ)していると述べた。

プーチン大統領は、1961年までスターリングラードと呼ばれていた南部のボルゴグラードで行われた式典に出席。ドイツが同国製戦車「レオパルト2」をウクライナに供与する決定を非難した上で、ロシアは80年前と同じようにウクライナで勝利すると確信していると言明。核兵器を含むあらゆる兵器を使用する用意があると改めて表明した。

プーチン氏は演説で「ナチズムのイデオロギーが現代的な形になり、再びロシアの安全を直接脅かしている」とし、「われわれは繰り返し、西側諸国の集団的な侵略に対抗しなければならない。信じられないことだがこれは事実だ。ドイツのレオパルト戦車に再び脅かされている」と述べた。

スターリングラード攻防戦は第二次世界大戦における独ソ戦の決定的な転換点となったが、ソ連軍は100万人を超える死者を出したほか、5カ月に及んだ戦闘でスターリングラードは廃墟と化した。

プーチン大統領は、スターリングラードの戦いが「わが民族の不滅」の象徴になったとし、ロシアがウクライナで勝利すると考える理由を説明するためにスターリングラードを防衛したソ連兵の精神を想起。

「ドイツを含む欧州諸国をロシアとの新たな戦争に引き込み、ロシアに勝利することを期待する者は、現代におけるロシアとの戦争が全く異なるものになると理解していないようだ」とし、「ロシアは彼らとの国境に戦車は送らないが、対応する手段を持っている。装甲車の使用にとどまらないことを誰もが理解しなければならない」と述べた。

*動画を付けて再送します。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米肥満薬開発メッツェラ、ファイザーの100億ドル買

ワールド

米最高裁、「フードスタンプ」全額支給命令を一時差し

ワールド

アングル:国連気候会議30年、地球温暖化対策は道半

ワールド

ポートランド州兵派遣は違法、米連邦地裁が判断 政権
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 2
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216cmの男性」、前の席の女性が取った「まさかの行動」に称賛の声
  • 3
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評家たちのレビューは「一方に傾いている」
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    筋肉を鍛えるのは「食事法」ではなく「規則」だった.…
  • 6
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 7
    クマと遭遇したら何をすべきか――北海道80年の記録が…
  • 8
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 9
    なぜユダヤ系住民の約半数まで、マムダニ氏を支持し…
  • 10
    「非人間的な人形」...数十回の整形手術を公表し、「…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    「遺体は原型をとどめていなかった」 韓国に憧れた2…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    「路上でセクハラ」...メキシコ・シェインバウム大統…
  • 9
    「座席に体が収まらない...」飛行機で嘆く「身長216c…
  • 10
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつか…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 8
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中