ニュース速報

ワールド

デモ取材のBBC記者一時拘束、「記者証提示せず」と中国

2022年11月29日(火)07時39分

 11月27日、英BBCは、中国・上海で抗議活動を取材していた同社ジャーナリストの1人が中国警察から暴行を受けて数時間拘束された後釈放されたと明らかにした。写真は上海で27日、バリケードの後ろに立つ警官ら(2022年 ロイター/Josh Horwitz)

[ロンドン/北京 28日 ロイター] - 英BBCは27日、中国・上海で抗議活動を取材していた同社ジャーナリストの1人が中国警察から暴行を受けて数時間拘束された後釈放されたと明らかにした。中国側は、当該人物は報道関係者と名乗らなかったと説明。英政府は、報道の自由、抗議の自由は尊重されなければならないと指摘した。

中国では厳しい新型コロナウイルス規制に対する抗議活動が各地で行われ、上海ではデモ隊と警察が衝突し、一部デモ参加者が連行された。

中国では、外国人記者は取材の際、政府発行の記者証を携行することが義務付けられている。

BBCは27日、一時拘束されたジャーナリストのエド・ローレンス氏が記者証を得て取材していたにもかかわらず、拘束された際に警察から殴る蹴るの暴行を受けたと説明。同氏の「扱いについて非常に懸念している」と表明した。中国側からはローレンス氏に対し、デモ隊からコロナが感染しないよう拘束したとの説明があったが、公式な説明や謝罪を受けていないという。

これに対し、中国外務省の趙立堅報道官は28日の会見で「われわれの理解ではBBCの発表は真実ではない。上海当局によると、問題のジャーナリストは自らを報道関係者と名乗ったり記者証を提示することはなかった」と述べた。「事態が起こった時、法執行要員は人々に立ち去るよう要請した。協力しなかった一部の人は連れていかれた」とした。

27日夜には、ロイターのジャーナリストも約1時間半にわたり拘束された後、釈放された。

中国外国特派員協会(FCCC)は、声明で「中国で活動する外国人ジャーナリストに対する障壁がますます大きくなり、警察が彼らに攻撃性を示していることに非常に失望しいら立ちを感じる」と表明。

シャップス英ビジネス相は「容認できないのは、自由に取材する権利があるはずのジャーナリストが実際に逮捕されることだ。外国拠点に懸念をもたらすと理解している」とLBCラジオに語った。

クレバリー英外相は、報道の自由、抗議の自由は尊重されなければならないとし、BBCのジャーナリストが中国で拘束されたことは「非常に憂慮すべきこと」だと述べた。

スナク英首相は「中国政府は国民の抗議の声に耳を傾ける代わりに、BBCのジャーナリストに暴行するなど取り締まり強化を選択した」と批判。メディアやわれわれの議会は、新疆ウイグル自治区での人権侵害や香港での自由制限といった問題を処罰なしに取り上げることが可能でなければならない、と語った。

*情報を更新して再送します。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イラン戦争は2週目に、トランプ氏「無条件降伏」求め

ビジネス

アングル:欧州で若者向け住宅購入の新ビジネス、価格

ワールド

焦点:道半ばの中国「社会保険改革」、企業にも個人に

ワールド

昨年の関税合意実施を米と確認、日本が不利にならない
MAGAZINE
特集:トランプのイラン攻撃
特集:トランプのイラン攻撃
2026年3月10日号(3/ 3発売)

核開発の断念を迫るトランプ政権が攻撃を開始。イランとアメリカの本格戦争は始まるのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国はイランを見捨てた? イランの「同盟国」だったはずの中国が、不気味なまでに静かな理由
  • 2
    【長期戦はイラン有利】米側の体制転覆シナリオに暗雲...専門家「イランの反撃はこれから」「報道と実態にズレ」
  • 3
    日本の保護者は自分と同じ「大卒」の教員に敬意を示さない
  • 4
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 5
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 6
    「みんな一斉に手を挙げて...」中国の航空会社のフラ…
  • 7
    10歳少女がライオンに激しく襲われる...中国の動物園…
  • 8
    【WBC】侍ジャパン、大谷翔平人気が引き起こした球場…
  • 9
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 10
    「巨大な水柱に飲み込まれる...」米海軍がインド洋で…
  • 1
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビザの壁、会社都合の解雇、帰国後も続く苦境
  • 2
    縫いぐるみが相棒、孤独なサル「パンチくん」がバズった理由
  • 3
    BTS復活...でも、韓国エンタメが「苦境」に陥っている
  • 4
    イラン猛反撃、同士討ちまで起きる防空戦はいつまで…
  • 5
    「毎日が人生最後の日」だと思って酒を飲む...84歳医…
  • 6
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 7
    サファリ中の女性に悲劇...ライオンに「くわえ去られ…
  • 8
    中国、4隻目の空母は原子力艦か──世界3番目の原子力…
  • 9
    少子化に悩む韓国で出生率回復...昨年過去最大の伸び…
  • 10
    「死体を運んでる...」Google Earthで表示される「不…
  • 1
    ウクライナ戦闘機「F-16」がロシア軍「シャヘド」を空中爆破...地上から撮影の「レア映像」を公開
  • 2
    台湾侵攻「失敗」の大きすぎる代償
  • 3
    「最恐」恐竜T・レックスの定説を覆す新研究が
  • 4
    イースター島の先住民から資源を略奪、島を「生きた…
  • 5
    見事なカンフーを見せた中国ヒト型ロボットのからく…
  • 6
    アルコールは血糖値を下げる...「脳と血管を守る」医…
  • 7
    「ヘル・コリア」から日本へ7万人 ── 大企業の高給より…
  • 8
    中国、パナマ運河の港湾喪失でパナマに報復──トラン…
  • 9
    命は長し、働け女たち――88歳「働くばあさん」が説く…
  • 10
    「罠に嵌められた」と主張するが...欧州で次々と摘発…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中