ニュース速報

ワールド

米上院超党派グループ、インフラ計画でバイデン氏と24日協議へ

2021年06月24日(木)12時26分

6月23日、米上院の超党派議員グループは1兆2000億ドルのインフラ投資計画について、24日までの合意を呼び掛けた。ニュージャージー州の工事現場で3月撮影(2021年 ロイター/Eduardo Munoz)

[ワシントン 23日 ロイター] - 米上院の超党派議員グループは23日、インフラ投資計画の枠組みで合意に達し、バイデン大統領と24日に協議を開く見通しになったと表明した。ただ、未解決の問題がなおあると指摘した。

同グループは23日、ホワイトハウスの当局者らと協議。グループの民主党メンバー、ジョー・マンチン議員は協議後、「われわれの計画について合意があった。明日合意を完成させる」と述べた。

政権側は協議は生産的だったと指摘。

サキ大統領報道官は「同グループは合意に向けた概要の取りまとめで進展した。大統領は対面で協議するため、明日ホワイトハウスにグループを招いた」と述べた。

バイデン氏はインフラ投資計画法案を成立させることを優先事項に掲げてきた。

上院議員21人で構成する同グループは、期間8年、1兆2000億ドル規模のインフラ投資計画の策定に取り組んできた。協議内容に詳しい関係筋によると、枠組みには5590億ドルの新規歳出が含まれている。従来は5790億ドルの方向で検討されていた。

超党派グループの複数のメンバーは枠組みは合意済みだが、詰めるべき細部が一部残っていると指摘。マンチン氏は、政権側の支持を取り付けたと述べた。

ホワイトハウスの当局者らは超党派グループと協議後、上院民主党トップのシューマー院内総務、ペロシ下院議長と会合を開いた。

民主党のマーク・ワーナー上院議員は同グループの枠組みは、10人の上院議員グループが先に発表したものより「はるかに頑健」だと強調。

同計画は財源が争点となってきた。マンチン議員は枠組みに財源の「長いリスト」が盛り込まれたと述べたが、詳細には触れなかった。

共和党のロブ・ポートマン議員は「財源確保の項目は良いバランスが取れている」とし、両党にとってこれは重要だったと語った。

バイデン氏は年収が40万ドルを下回る国民には増税しないと確約しており、共和党は2017年の法人税減税を何としても守りたい考え。

報道によると、シューマー、ペロシ両氏はホワイトハウスの当局者と協議後、枠組みに盛り込まれた概念を支持すると述べ、7月中に超党派法案と民主党が単独で策定する第2弾の法案の採決実施を望むと述べた。

第2弾の法案は在宅介護など従来のインフラ事業に該当しない分野での大型支出が含まれるとみられる。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

小泉防衛相、中国軍のレーダー照射を説明 豪国防相「

ワールド

米安保戦略、ロシアを「直接的な脅威」とせず クレム

ワールド

中国海軍、日本の主張は「事実と矛盾」 レーダー照射

ワールド

豪国防相と東シナ海や南シナ海について深刻な懸念共有
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 6
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 7
    仕事が捗る「充電の選び方」──Anker Primeの充電器、…
  • 8
    ビジネスの成功だけでなく、他者への支援を...パート…
  • 9
    『羅生門』『七人の侍』『用心棒』――黒澤明はどれだ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺るがす「ブラックウィドウ」とは?
  • 3
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」が追いつかなくなっている状態とは?
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 6
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 7
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中