ニュース速報

ワールド

WHO、ワクチン製造業者にCOVAX供給前倒しを呼び掛け

2021年05月18日(火)01時47分

世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は17日、ワクチン製造業者に対し、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX」への新型コロナウイルスワクチン供給を前倒しするよう呼び掛けた。写真はテドロス局長。1月18日撮影(2021年 ロイター/Christopher Black)

[ジュネーブ/チューリヒ 17日 ロイター] - 世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は17日、ワクチン製造業者に対し、ワクチンの公平な分配を目指す国際的な枠組み「COVAX」への新型コロナウイルスワクチン供給を前倒しするよう呼び掛けた。

COVAXはインドのセラム・インスティチュートが生産する英アストラゼネカのワクチンに大きく依存しているが、インドで感染が急拡大する中、輸出分の多くが国内での使用に回されている。

テドロス事務局長はオンライン形式で開いた記者会見で「ワクチン供給を安定的に加速化させ、供給量も増やしてきたアストラゼネカに感謝している。他のワクチンメーカーも同様の対応をしてほしい」と述べた。

具体的には、米ファイザーに約4000万回分の供給を今年下半期に前倒しし、米モデルナに来年の供給確約分を年内に供給するよう求め、「直ちにワクチンが必要になっているため、できるだけ早期に供給を前倒しするよう呼び掛ける」と述べた。

テドロス氏は、ワクチン供給を巡り「アパルトヘイト」のような状態になっていると指摘。「共有されていないことが大きな問題になっている。より多くを共有することが解決策になる」と語った。

国連児童基金(ユニセフ)のヘンリエッタ・フォア事務局長もこの日、主要7カ国(G7)に対し、緊急対応としてCOVAXへの新型コロナワクチン寄付を呼び掛けた。

G7の中でではフランスがこれまでにアストラゼネカ製ワクチンをCOVAXに寄付。米国は現在、協議を進めている。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドル建て業務展開のユーロ圏銀行、バッファー積み増し

ビジネス

ドイツの歳出拡大、景気回復の布石に=IMF

ワールド

ウクライナ南東部ザポリージャで19人負傷、ロシアが

ワールド

韓国前首相に懲役15年求刑、非常戒厳ほう助で 1月
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中