ニュース速報

ワールド

EU、アストラ製コロナワクチンは追加発注せず=欧州委員

2021年05月10日(月)07時57分

5月9日、 欧州連合(EU)のブルトン欧州委員(写真)は英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンについて、現行の供給契約が終了する6月以降の追加発注はしていないと述べた。ブリュッセルで3月代表撮影(2021年 ロイター)

[パリ 9日 ロイター] - 欧州連合(EU)のブルトン欧州委員(域内市場担当)は9日、英アストラゼネカの新型コロナウイルスワクチンについて、現行の供給契約が終了する6月以降の追加発注はしていないと述べた。

欧州委は7日、ワクチンの効果を高める追加接種や寄付などで使用するため、EUが米ファイザーと独ビオンテックの共同開発したコロナワクチン18億回分の追加供給を2021─23年に受ける新たな契約を締結したと発表した。

ブルトン氏は、新たに契約したワクチンの価格が従来より高くなる見込みだと述べた。

アストラゼネカ製ワクチンに関し、欧州委は先月、同社が供給契約を順守せず、予定通りに出荷するための「信頼できる」計画を策定しなかったとして法的措置を講じた。

ブルトン氏は、フランスのラジオ局に対し「6月以降に関して新たな発注はしなかった」と述べたが、将来的に追加発注する可能性は否定しなかった。

アストラゼネカのワクチンを巡っては、副反応が出る可能性が懸念されており、欧州の一部の国々は年齢制限や使用停止などの措置を取っている。

EUの医薬品当局である欧州医薬品庁(EMA)は7日、アストラゼネカ製コロナワクチン接種後にまれな神経疾患が発症する事例が報告され、調査に着手したと明らかにした。

マクロン仏大統領は欧州議会で、フランスや欧州ではアストラゼネカ製ワクチンの接種を行っており「危機脱却に役立つため、接種を継続する必要がある」と指摘。「しかし、将来的な発注については、とりわけ変異ウイルスへの対応で他のワクチンが、より効果があると理解している」とし、他のワクチンを選択する動きは「現実的」だとして歓迎する考えを示した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドイツの企業経営破綻、25年は前年比8.3%増で1

ワールド

白人至上主義は南アの主権を脅かす=ラマポーザ大統領

ワールド

タイ、領内のカンボジア軍排除へ作戦開始 国境沿いで

ビジネス

豪11月企業景況感指数は低下、売上高・利益減少 生
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...かつて偶然、撮影されていた「緊張の瞬間」
  • 4
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 5
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 6
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 7
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 8
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 9
    米、ウクライナ支援から「撤退の可能性」──トランプ…
  • 10
    死刑は「やむを得ない」と言う人は、おそらく本当の…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 10
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中