ニュース速報

ワールド

アルメニア首相が辞任、ナゴルノ紛争巡り退陣圧力 6月総選挙

2021年04月26日(月)14時51分

 4月25日、アルメニアのパシニャン首相(写真)が、辞任を表明した。提供写真(2021年 ロイター/PAN Photo)

[モスクワ 25日 ロイター] - アルメニアのパシニャン首相が25日、辞任を表明した。同首相に対しては、係争地ナゴルノカラバフを巡る昨年の紛争への対応を巡り批判が高まっていた。6月20日に前倒し総選挙が行われる。

パシニャン氏の辞任表明の前日、バイデン米大統領は第1次世界大戦中に起きたオスマン帝国によるアルメニア人の大量殺害を「ジェノサイド(民族大量虐殺)」と認定。トルコが反発する一方、世界中のアルメニア人からは歓迎の声が上がった。

パシニャン氏はバイデン氏に対し、ナゴルノカラバフ紛争を踏まえると、今回の認定はアルメニアにとって安全保障上の問題だとの認識を伝えた。ナゴルノカラバフ紛争でトルコはアルメニアの隣国アゼルバイジャンを支援した。

パシニャン氏は、ナゴルノカラバフ紛争の停戦合意で一部占領地の返還に応じたことへの批判から、辞任圧力にさらされていた。

同氏はフェイスブックで、市民が自由で公正な選挙を通じて政府の将来を決定できるよう、市民から託された権限を返還すると表明した。

ロシアのメディア、スプートニクによると、3月末にギャラップが実施した世論調査では、パシニャン氏率いる政党連合「マイ・ステップ」が支持率でリードしている。

1998─2008年に大統領を務めたロバート・コチャリャン氏が率いるグループが主要な対抗勢力になる公算が大きい。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECB、インフレリスクの変化を注視=レーン専務理事

ビジネス

米関税の影響、「不確実性は引き続き高い」=日銀支店

ワールド

ルコルニュ仏内閣総辞職、異例の短命 政局混迷深まる

ワールド

物価高の最初の原因、アベノミクスによる円安進行=村
MAGAZINE
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
特集:2025年の大谷翔平 二刀流の奇跡
2025年10月 7日号(9/30発売)

投手復帰のシーズンもプレーオフに進出。二刀流の復活劇をアメリカはどう見たか

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 2
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿すると「腎臓の検査を」のコメントが、一体なぜ?
  • 3
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 4
    筋肉が育つだけでは動けない...「爆発力」を支える「…
  • 5
    一体なぜ? 大谷翔平は台湾ファンに「高校生」と呼ば…
  • 6
    「美しい」けど「気まずい」...ウィリアム皇太子夫妻…
  • 7
    メーガン妃とキャサリン妃の「オーラの違い」が話題…
  • 8
    イエスとはいったい何者だったのか?...人類史を二分…
  • 9
    一番お金のかかる「趣味」とは? この習慣を持ったら…
  • 10
    逆転勝利で高市早苗を「初の女性宰相」へと導いたキ…
  • 1
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 2
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外な国だった!
  • 3
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最悪」の下落リスク
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    iPhone 17は「すぐ傷つく」...世界中で相次ぐ苦情、A…
  • 6
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 7
    ウクライナにドローンを送り込むのはロシアだけでは…
  • 8
    更年期を快適に──筋トレで得られる心と体の4大効果
  • 9
    MITの地球化学者の研究により「地球初の動物」が判明…
  • 10
    「元は恐竜だったのにね...」行動が「完全に人間化」…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 5
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 6
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 7
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 8
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 9
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 10
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中