ニュース速報

ワールド

欧州の平均気温、20年は過去最高=EU気象情報機関

2021年04月23日(金)01時01分

欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は22日、欧州の2020年の平均気温が過去最高だったと発表した。写真はフランスで2月23日撮影(2021年 ロイター/Pascal Rossignol)

[ブリュッセル 22日 ロイター] - 欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」は22日、欧州の2020年の平均気温が過去最高だったと発表した。北極は気候変動の影響が大きくなるにつれ雪で覆われた地域が減り、夏に山火事が相次いだと指摘した。

22日に始まった米主催の気候変動に関するオンライン首脳会合(気候変動サミット)で各国首脳が温暖化対策の発表を控える中、EUは温暖化の影響がすでに出ていることを世界に改めて示した。

コペルニクス気候変動サービスによると、20年の平均気温は、次に暑かった5年間(すべて過去10年)の気温を最低0.4度上回った。

季節別では、冬も気温が過去最高となった。欧州における1981─2020年の冬の平均気温を3.4度上回った。秋の気温も過去最高だった。夏の暑さはここ数年ほどの猛暑ではなく暑さが続いた期間も短かったが、スカンディナビアやフランスなど一部の地域で記録的な猛暑となった。

北極は「劇的な1年」だった。北極圏シベリアでは山火事が相次ぎ、雪が例年より少なかったことや高温により猛威をふるった。シベリアの20年の平均気温は過去最高となり、1981─2020年の平均を4.3度も上回った。

世界の20年の気温は、過去で最も高かった3年間のうちの一つに入ると指摘した。

EUは21日、この10年間で二酸化炭素排出削減を加速する目標を設定した。米国も22日に削減目標を引き上げる見込みで、中国やインドなどの国への圧力を高めるとみられる。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

野村、年内あと2回の米利下げ予想 FOMC受け10

ワールド

米関税15%の履行を担保、さらなる引き下げ交渉も=

ワールド

林氏が政策公表、物価上昇緩やかにし1%程度の実質賃

ビジネス

午後3時のドルは147円前半へ上昇、米FOMC後の
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 7
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中