ニュース速報

ワールド

イラン外相、イスラエルへの報復明言 核施設巡る「テロ」で

2021年04月13日(火)07時15分

 4月12日 イランのザリフ外相は11日に同国中部ナタンズの核施設で発生した異常事態はイスラエルによる攻撃と非難し、報復措置を取ると明言した。国営テレビが報じた。写真はテヘランから南へ250キロほどのところにあるナタンズのウラン濃縮施設。2005年3月撮影(2021年 ロイター/Raheb Homavandi)

[ドバイ 12日 ロイター] - イランのザリフ外相は12日、11日に同国中部ナタンズの核施設で発生した異常事態はイスラエルによる攻撃と非難し、報復措置を取ると明言した。国営テレビが報じた。

イラン当局は11日、核施設の異常事態を「テロ」と断定し、犯人に対して行動を起こす権利があると強調した。

イランと主要国は先週、2015年の核合意復活に向け「建設的な」協議を行った。

ザリフ外相は「シオニスト(イスラエル)はわれわれの制裁解除に向けた進展を容認しないと公言しており、復讐を狙っている。しかしわれわれはシオニストに復讐する」と述べた。

複数のイスラエルメディアは、匿名の情報筋の話として、イスラエルの対外諜報機関がナタンズの核施設への行動を成功させ、ウラン濃縮作業を数カ月遅らせたと報じている。

イスラエルのネタニヤフ首相は12日、イランが核兵器開発への努力を決して放棄しておらず、イスラエルはイランによる核兵器開発を決して容認しないと表明した。

ナタンズのウラン濃縮施設の多くは地下にあり、 国際原子力機関(IAEA)による査察対象。

イラン外務省の報道官は12日の記者会見で、ナタンズで発生した異常事態は「人類に対抗する行為」と非難した。施設の汚染や犠牲者はないという。

報道官は「わが国の核専門家が被害を調べており、被害を受けたウラン濃縮の遠心分離機はより高度な装置に置き換えられる」と述べた。

米ホワイトハウスのサキ報道官は「米国による関与は一切ない」と言明。「原因や影響に関する憶測に付け加える情報は何もない」と述べた。

ドイツ外務省の報道官は、記者団からの質問に「こうした出来事は核交渉に悪影響を及ぼしかねない」とした。

先週6日には、イラン核合意を巡る当事国の対面協議がウィーンで始まり、英国、フランス、ドイツが仲介役を務める形で、核合意への復帰を目指す米国とイランの間接協議が行われた。

米・イランの間接協議は14日に再開される見通し。サキ報道官は「困難かつ長い」協議になることが見込まれるとした上で、イラン側から「参加方針に変更があることは示唆されていない」と述べた。

また米政府高官は、イラン政府がナタンズ核施設での異常事態を受けて協議のアプローチを変更すると確信する理由はないとしつつも、「断言するには時期尚早」とした。

「イランが2017年以降に導入された全ての制裁措置の解除を要求し続ける場合、合意はならず膠着状態が続く」という米国務省高官が先週示した見方に言及し、「イランがより現実的なアプローチを取ることを望む」と述べた。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米人口増加率が鈍化、移民大幅減で=国勢調査

ビジネス

米医療保険ユナイテッドヘルス、通期で37年ぶり減収

ビジネス

バーレ、25年鉄鉱石生産がリオのピルバラ事業上回る

ビジネス

豪CPI、第4四半期コアインフレ率が予想上回る 2
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化はなぜ不可逆なのか
  • 4
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 7
    「恐ろしい...」キリバスの孤島で「体が制御不能」に…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    生活保護と医療保険、外国人「乱用」の真実
  • 10
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパ…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中