ニュース速報

ワールド

バイデン氏就任式、異例の厳戒警備 首都中心部ほぼ無人に

2021年01月21日(木)03時53分

バイデン米新大統領の就任式が行われた20日、首都ワシントンでは州兵など2万5000人以上を動員して厳戒態勢が敷かれ、大統領就任を祝福する市民らの姿が見られない異例の式典となった(2021年 ロイター/ANDREW KELLY)

[ワシントン 20日 ロイター] - バイデン米新大統領の就任式が行われた20日、首都ワシントンでは州兵など2万5000人以上を動員して厳戒態勢が敷かれ、大統領就任を祝福する市民らの姿が見られない異例の式典となった。

ダウンタウンには多くの場所に防護フェンスが設置され、議事堂周辺ではライフルを手にした州兵が有刺鉄線柵の後ろで警備する物々しい様子が見られた。

式典では、民主党のクロブシャー上院議員が「きょうはわれわれの民主主義が立ち直り、ほこりを払いのけ、米国が常に行うことを行い、国として前進する日だ」と述べた。

今月6日には議会議事堂を襲撃され、警官を含む5人の死者が出たが、一部の右派過激派グループはバイデン新大統領の就任式を混乱させる考えを示していた。アナリストは、過激化した個人による攻撃の脅威は懸念されるものの、組織的な攻撃の兆候はほとんどないとしていた。

防護柵近くでは小規模な抗議デモが見られ、参加者は「バイデンが米国を地獄に連れて行きたいなら、すぐに行け」などと叫んだ。

国立公園局によると、議事堂とホワイトハウスを結ぶパレードのルートで計画されていた2つのデモが中止された。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)で人の集まりが制限されていることに加え、治安上の予防措置で、議会周辺は多くの通りが無人状態になり、共和党のフレーク元上院議員は「こういう状態を目にするのは痛ましい。街全体が封鎖されてしまった」と述べた。

他にも、隣接するバージニア州とワシントン間の橋やダウンタウンの地下鉄駅が閉鎖された。

バイデン氏は就任演説で「暴徒らは暴力で人民の意志を黙らせ、われわれの民主主義の機能を止め、この聖なる地からわれわれを追いやることができると考えたが、それは起きなかった。今後も決して起きない」と強調した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米ウクライナ首脳、日本時間29日未明に会談 和平巡

ワールド

訂正-カナダ首相、対ウクライナ25億加ドル追加支援

ワールド

ナイジェリア空爆、クリスマスの実行指示とトランプ氏

ビジネス

中国工業部門利益、1年ぶり大幅減 11月13.1%
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 3
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 7
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    なぜ筋肉を鍛えても速くならないのか?...スピードの…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中