ニュース速報

ワールド

新START1年延長に現実味、ロシアの核弾頭凍結案を米歓迎

2020年10月21日(水)00時49分

ロシアは20日、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)を1年間延長するために、米国が同様の措置を取る場合は核弾頭の保有数を凍結する用意があると述べた。フセヴォロシュスで昨年3月撮影(2020年 ロイター/ANTON VAGANOV)

[モスクワ/ワシントン 20日 ロイター] - ロシアは20日、米ロの新戦略兵器削減条約(新START)を1年間延長するために、米国が同様の措置を取る場合は核弾頭の保有数を凍結する用意があると述べた。米国も歓迎する意向を示し、新STARTの延長が現実味を帯び始めた。

新STARTは来年2月に期限が切れることになっている。米大統領選を2週間後に控えたこの日に提示されたロシアの案は、両国の溝を幾分埋める内容に見える。

米国は先週、新STARTを無条件で1年間延長するとするロシアの提案を拒否。全ての核弾頭保有数を凍結するような内容でなければ「話にならない」とした。

20日にロシア外務省が公表した声明は米ロの距離が近づいたことを示唆する。「ロシアは新STARTを1年間延長し、米国とともにこの期間中は核弾頭の保有数を『凍結する』政治的義務を負う用意ができている」と述べた。

米国務省のオルタガス報道官はこれを歓迎。声明で、米国は「核軍備管理に関する問題を進展させようとする(ロシアの)意欲」を高く評価するとした上で、「米国には検証可能な合意に向け迅速に会合を開く用意がある」とし、ロシア側に会合開催を促した。

ただ、核弾頭凍結の順守を互いにどのように確認するのかは疑問だ。

新STARTは米ロ双方の合意があれば、最長で5年間の延長が可能。新STARTを延長できれば、両国関係が緊迫する中でまれな明るい材料となるが、延長できなければ両国の核兵器の均衡を保ってきた大きな柱がなくなることになり、両国関係が一段と緊迫するとみられる。

ロシア外務省は米国が追加で要求を出してこなければ核弾頭の凍結と1年間の延長が可能となると述べた。延長することで、核兵器制限についてより深く話し合う時間ができると付け加えた。

米国は昨年、地上発射型の中距離ミサイル(射程500─5500キロ)保有を禁じる米ロ中距離核戦力(INF)廃棄条約から離脱。ロシアの条約違反を理由にしたが、ロシア側は否定している。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

PEのクアンタム、ルクオイル海外資産に入札 シェブ

ビジネス

ユーロ圏消費者物価、12月2%に減速 ECB目標と

ワールド

ウクライナ高官、「国益守られる」と評価 有志国会合

ビジネス

独失業者数、12月は予想下回る増加 失業率6.3%
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    日本も他人事じゃない? デジタル先進国デンマークが「手紙配達」をやめた理由
  • 4
    「見ないで!」お風呂に閉じこもる姉妹...警告を無視…
  • 5
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 6
    「悪夢だ...」バリ島のホテルのトイレで「まさかの事…
  • 7
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 8
    若者の17%が就職できない?...中国の最新統計が示し…
  • 9
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 10
    衛星画像で見る「消し炭」の軍事施設...ベネズエラで…
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙」は抑止かそれとも無能?
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 9
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中