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米大統領選第1回討論会、コロナ対応や納税問題で激論

2020年09月30日(水)17時45分

 9月29日、米大統領選の第1回候補者討論会が29日、オハイオ州クリーブランドで開かれた。同地で撮影(2020年 ロイター/Morry Gash)

[クリーブランド 29日 ロイター] - 米大統領選の第1回候補者討論会が29日、オハイオ州クリーブランドで開かれた。共和党候補のトランプ大統領と民主党候補のバイデン前副大統領は、最高裁判事の指名や新型コロナウイルス対応などについて激論を交わした。

討論会は、新型コロナ感染防止ルールに従い、候補者の握手はせずに始まった。

司会者がなんとか討論をコントロールしようとしたが、両氏がそれぞれ意見を述べたり、批判し合うなど、混沌とした雰囲気が漂った。

バイデン氏が司会者の質問に答えようとするところにトランプ氏がたびたび割り込み、いらだったバイデン氏が「黙ってくれ。全く大統領らしくない振る舞いだ」と非難する場面もあった。

司会者が「両候補が遮られずに話をできたほうが、有権者にとってと良いと思う。お願いします」と呼び掛けると、トランプ氏は司会者に対し、バイデン氏にも同じことを言うよう要求。司会者は「率直に言って、あなたのほうが多く割り込んでいる」と返答した。

トランプ大統領は、白人至上主義者を糾弾するかとの質問に直接答えることなく、代わりに左翼の活動家を批判。

バイデン氏は、トランプ氏を「役に立たない人」「人種差別主義者」「プーチン(ロシア大統領)の子犬」などと呼び、「あなたは史上最悪の大統領だ」と指摘した。

これに対し、トランプ氏は「あなたに頭が切れるところは何もない」と主張した。

同国では29日夜の時点ですでに130万人超の有権者が期日前投票を済ませており、両候補は、態度未定の有権者の取り込みを急いでいる。

<コロナ対応>

バイデン氏は、トランプ氏の新型コロナのパンデミック対応での主導力を疑問視し、トランプ氏は経済のほうを重視しているため、パニックを起こし米国民を守ることに失敗したと指摘。

「彼(トランプ氏)はパニックになるか株式市場を見ていた。多くの人が亡くなった。彼がもっと賢く(smart)、もっと素早く対応しなければ、さらに多くの人が命を落とすことになる」と述べた。

トランプ氏は、バイデン氏の「smart」という言葉に反論し「あなた(バイデン氏)はクラスで最下位ないし最下位近くで卒業した。二度と私にsmartという言葉を使うな」と主張した。

トランプ氏は、新型コロナ対応について「われわれは素晴らしい仕事をした」と主張し、バイデン氏に「あなたはわれわれがしたようなことを決してできなかっただろう」と述べた。

バイデン氏は、トランプ氏が米兵を「負け犬」呼ばわりしたとの報道に触れ、戦争に参加しその後病死した自身の息子について「彼は負け犬ではなかった。愛国者だった」と語った。

<郵便投票>

トランプ氏は郵便投票が不正につながるとの持論を改めて展開した。専門家は郵便投票による不正は極めてまれと指摘している。また最高裁が大統領選の結果を判断することになるかもしれないとの見解を示した。

「何万もの票が不正に操作されているのを見たら、受け入れることはできない」と語った。

トランプ氏は選挙に敗れた場合に平和的に政権を移譲することを約束していない。

バイデン氏は選挙結果の正当性が確認されるまで勝利宣言しないと言明した。自身が勝利したらトランプ氏を確実に排除すると約束した。

「われわれが票を集めれば、それで全てが終わる。彼(トランプ氏は)出ていく」と述べた。

トランプ氏が郵便投票に反対するのは票を数えることを「恐れている」ためと指摘し「裁判所が決着をつけなければならない事態を懸念している」と語った。

<納税問題>

バイデン氏は討論会に先立ち、自身の2019年納税申告書を公表。同氏陣営はトランプ氏も同じように公表するよう求めた。

米紙ニューヨーク・タイムズは27日、トランプ大統領が過去15年のうち10年間も所得税を納めておらず、2016、17年の連邦税納付額はそれぞれ、わずか750ドルだったと報じた。税金還付書類によると、数億ドル規模の課税所得を得ていたものの、事業損失との損益通算を行ったためという。

バイデン氏は討論会で、トランプ氏は「学校教師よりも納税額を少なくする」ために税法をずる賢く利用しようとしていた、と指摘した。

トランプ氏は数百万ドルの税を払っていると主張したものの、監査が終わるまで納税申告書を公表することはできないと述べた。また、実業家として納税額を少なくするために税法を活用したと述べた。

<最高裁判事指名>

トランプ氏は冒頭、最高裁判事指名を急いだ自身の決定について、前回選挙で勝利した「結果」であり、正当な権利があると主張した。

「ごく単純に言えば、われわれは選挙に勝利した。選挙には結果が伴う。われわれ(共和党)が上院とホワイトハウスを握っており、全ての人に尊敬されている素晴らしい候補がいる」と強調した。トランプ氏は今月死去したギンズバーグ最高裁判事の後任に、保守派のバレット連邦高裁判事を指名している。

これに対しバイデン氏は、ギンズバーグ判事の後任指名は11月3日の大統領選の勝者が明らかになってから行うべきだと訴えた。

バイデン氏は「選挙結果を待つべきだ」と述べ、最高裁の保守化が進めば医療保険制度改革法(オバマケア)の存続が危うくなると訴えた。

討論会の時間は90分。今回を含め計3回行われる。主催者によると、新型コロナ感染拡大を防ぐため、会場の聴衆は両候補の家族や選挙陣営スタッフ、記者など約80人に限られた。

*内容を追加しました。

ロイター
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