ニュース速報

ワールド

豪政府、裁判所資料で中国を名指し 外国の干渉巡る捜査で

2020年09月16日(水)18時08分

オーストラリアは同国初となる外国の干渉を巡る警察の捜査について、対象となっている国家が中国であることを裁判所資料の中で公式に名指しした。写真は2016年4月、ターンブル豪首相(当時)の訪中に合わせて、北京の人民大会堂に掲げられた豪国旗(2020年 ロイター/Jason Lee)

[シドニー 16日 ロイター] - オーストラリアは同国初となる外国の干渉を巡る警察の捜査について、対象となっている国家が中国であることを裁判所資料の中で公式に名指しした。

この資料は豪政府弁護人が9月1日に連邦最高裁判所に提出。豪政治家に影響を及ぼそうとする陰謀疑惑の捜査の中心が中国となっているのを公式に認めたのは初めて。

豪連邦警察およびオーストラリア保安情報機構(ASIO)はこれまで、ニューサウスウェールズ州議員の事務所などを6月26日に捜索したことが中国と関係あるかどうかについてコメントを拒否している。ただ、中国と関係があることは広く信じられていた。

裁判所資料は、警察が利用した捜索令状は「外国の主導者が『中華人民共和国の政府』であると明確に見なしている」、と記述している。

同資料によると、豪州の外国干渉法は、自国の情報機関の活動を支援したり、豪州の安全保障を損なったりするために豪州の民主的プロセスに干渉しようとする外国主導者による有害・秘密行動を違法としている。

在シドニーの中国総領事館は16日、 同総領事館当局者の1人の名前も捜索令状に記載されていたとする豪公共放送ABCの報道に反発。「総領事館とその当局者が潜入活動に関与していたという訴えは全く根拠がなく、悪意ある中傷にすぎない」とした。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

追加利下げに慎重、政府閉鎖で物価指標が欠如=米シカ

ビジネス

英中銀総裁「AIバブルの可能性」、株価調整リスクを

ビジネス

シカゴ連銀公表の米失業率、10月概算値は4.4% 

ワールド

米民主党ペロシ議員が政界引退へ 女性初の米下院議長
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 2
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 3
    「これは困るよ...」結婚式当日にフォトグラファーの前に現れた「強力すぎるライバル」にSNS爆笑
  • 4
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 5
    NY市長に「社会主義」候補当選、マムダニ・ショック…
  • 6
    「なんだコイツ!」網戸の工事中に「まさかの巨大生…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    あなたは何歳?...医師が警告する「感情の老化」、簡…
  • 9
    約500年続く和菓子屋の虎屋がハーバード大でも注目..…
  • 10
    ファン熱狂も「マジで削除して」と娘は赤面...マライ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 3
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 4
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 5
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 6
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 7
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 8
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 9
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 10
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中