ニュース速報

ワールド

安倍後継、菅氏が出馬に意欲 岸田氏に対抗、石破氏は総裁選批判

2020年08月31日(月)20時09分

 8月31日 次期首相候補として世論調査ではトップにある石破茂元幹事長(写真)は、簡素化して行う裁選を「党員への侮辱」であると批判。しかし、出馬の意向はなお示していない。8月31日、東京で撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 31日 ロイター] - 安倍晋三首相の辞意を受けた自民党総裁選について、出馬の意思を明確にしてこなかった菅義偉官房長官は31日、一部議員からの出馬要請に「前向きに検討する」と回答、すでに立候補を明確にしている岸田文雄政調会長に対抗する姿勢を示した。

一方、次期首相候補として世論調査ではトップにある石破茂元幹事長は、簡素化して行う総裁選を「党員への侮辱」であると批判。しかし、出馬の意向はなお示していない。

菅長官は同日、複数の自民党議員と面会。出席した議員によると、同長官は総裁選への出馬を要請され、「前向きに検討する」と返答した。

共同通信など国内メディアは31日、麻生太郎副総理率いる麻生派が菅氏を支持する方針を固めたと報じた。

自民党は総裁選の方式を1日の総務会で決定する。自民党幹部によると、9月8日告示、14日投開票となる見通しだ。党執行部は緊急性を重視し、全国規模の党員・党友による投票を除き、国会議員の投票を中心とした簡素化を検討している。

しかし、石破氏は同日のロイターとのインタビューで、総裁選に関して党員投票も行うのが当然と述べ、党員投票がなければ党員に対する侮辱だと表現した。[nL4N2FX2LJ]

石破氏は今後に必要となる経済政策運営として、低所得者層の可処分所得拡大のため消費税減税を挙げた。新型コロナ対策として休業補償が憲法上の理由からも必要と指摘した。総裁選への出馬については明言を避けた。

これまで安倍後継の有力候補と目されてきた菅氏、岸田氏、石破氏のうち、これまでに総裁選への立候補を明らかにしてきたのは岸田氏だけ。

岸田氏は同日朝のテレビ番組で、ともに安倍政権を支えてきた菅長官との違いを問われ、コロナ後を見据えた政策で相違が出てくると説明。格差解消に取り組む姿勢を示すとともに、保護主義が台頭する国際社会で日本が主導してルール作りを進めていくべきだと訴えた。

岸田氏は「格差が大きな問題になっている。こうした問題に経済政策としてどう取り組んでいくのか」、「米中対立や保護主義、自国第一主義など国際秩序が大きく変わっている。ここでどういった外交を進めるのか」などと語った。

一方、足元の新型コロナウイルス対策の一環として、消費税を減免する案については消極的な姿勢を示した。 岸田氏は「税についても機動的に考えないといけないが、消費税についてはよく考えないといけない」と語った。消費税の減免に消極的かと問われると、「消費税はそうです」と答えた。

岸田氏は、税率の引き下げによってシステムを変更するコストがかかり、中小・零細企業の新たな負担になること、消費税の税収が社会保障の財源になっている点を理由として挙げた。

共同通信が29━30日に実施した世論調査で、誰が次期首相にふさわしいか聞いたところ、石破氏が34.3%で首位。続いて菅氏が14.3%、防衛相の河野太郎氏が13.6%だった。岸田氏は7.5%で5位だった。[nKjuNWj]

日本経済新聞とテレビ東京の世論調査でも、首位は石破氏で28%。菅氏は11%で4位、岸田氏は6%で5位だった。

*脱字を補いました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

円滑な食品輸出は重要、状況注視=中国の通関遅延報道

ワールド

トランプ氏、住宅対策でMBS2000億ドル相当購入

ワールド

キーウにロシアの無人機攻撃、少なくとも2人死亡 火

ビジネス

中国CPI、12月は約3年ぶり高い伸び PPIは下
MAGAZINE
特集:AI兵士の新しい戦争
特集:AI兵士の新しい戦争
2026年1月13日号(1/ 6発売)

ヒューマノイド・ロボット「ファントムMK1」がアメリカの戦場と戦争をこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 5
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 6
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 7
    トランプがベネズエラで大幅に書き換えた「モンロー…
  • 8
    「グリーンランドにはロシアと中国の船がうじゃうじ…
  • 9
    マドゥロ拘束作戦で暗躍した偵察機「RQ-170」...米空…
  • 10
    「ショックすぎる...」眉毛サロンで「衝撃的な大失敗…
  • 1
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチン、その先は袋小路か
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 3
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 4
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    眠る筋力を覚醒させる技術「ブレーシング」とは?...…
  • 7
    中国軍の挑発に口を閉ざす韓国軍の危うい実態 「沈黙…
  • 8
    次々に船に降り立つ兵士たち...米南方軍が「影の船団…
  • 9
    ベネズエラの二の舞を恐れイランの最高指導者ハメネ…
  • 10
    アメリカ、中国に台湾圧力停止を求める
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中