ニュース速報

ワールド

コロナワクチン、来年初めまでに数千万回分用意も=ファウチ氏

2020年08月06日(木)09時57分

米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は5日、製薬各社が2021年初めごろに数千万回分の新型コロナワクチンを用意する公算が大きく、来年末までに10億回分のワクチンが生産されるとの見通しを示した。7月代表撮影(2020年 ロイター)

[ワシントン 5日 ロイター] - 米国立アレルギー感染症研究所のファウチ所長は5日、製薬各社が2021年初めごろに数千万回分の新型コロナワクチンを用意する公算が大きく、来年末までに10億回分のワクチンが生産されるとの見通しを示した。

アレックス・アザー厚生長官は先月、米国は2021年初めまでに数億回分のワクチンを確保できるとの見方を示していた。

2021年初めまでの量産は、ワクチンの開発時間を短縮するため、製薬会社が承認を待たずにワクチンを量産することに合意していることで実現が可能。

ファウチ氏は、ロイターとのインタビューで、連邦政府は複数のワクチン開発を後押ししており、複数の臨床試験が行われ、年末までにそのうちの少なくとも1つのワクチンの効果と安全性が確認できるかもしれないとの見方を示した。

「承認が得られる十分効果のあるワクチンを開発できると慎重ながらも、楽観視している」と語った。

その上で、11月3日の大統領選前にワクチンを確保するという政治的なプレッシャーの下にワクチン開発を進めることはないと明言。安全な新型コロナワクチンの供給において、政治的配慮が介入する余地はないと保健当局者は断言していると説明した。

国内のコロナ感染状況について、十分に感染が制御されている地域もあれば、感染が激しく拡大している地域もあると指摘。米国の規模や多様性を背景にさまざまな対応が取られることで「まとまりのない」状況になっているとの認識も示した。

また、ワクチン実用化の可能性がある年末までに新型コロナのパンデミック(世界的大流行)が一段と抑制されることを望んでいるとした。

トランプ大統領はこの日、FOXニュースとのインタビューでウイルスは「いずれ消滅する」との見方を示した。

*内容とカテゴリーを追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米、ブラジル最高裁判事への制裁解除 前大統領の公判

ワールド

香港民主派メディア創業者に有罪判決、国安法違反で 

ビジネス

中国粗鋼生産、11月は23年12月以来の低水準 利

ビジネス

吉利汽車、2.84億ドル投じ試験施設開設 安全意識
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の展望。本当にトンネルは抜けたのか?
  • 2
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジアの宝石」の終焉
  • 3
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 4
    極限の筋力をつくる2つの技術とは?...真の力は「前…
  • 5
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 6
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 7
    トランプが日中の「喧嘩」に口を挟まないもっともな…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    大成功の東京デフリンピックが、日本人をこう変えた
  • 10
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 3
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の脅威」と明記
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 6
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキ…
  • 9
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 10
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中