ニュース速報

ワールド

国土強靭化、骨太方針2つ目の柱に位置付けたい=西村再生相

2020年07月13日(月)07時23分

 西村康稔経済再生担当相(写真)は7月12日午前のNHK「日曜討論」に出演し、政府が現在策定中の経済財政運営の指針である「骨太の方針」に関連し、国土強靭化も新型コロナウイルス対策に次ぐ2つめの柱だと強調した。2019年9月撮影(2020年 ロイター/Issei Kato)

[東京 13日 ロイター] - 西村康稔経済再生担当相は12日午前のNHK「日曜討論」に出演し、政府が現在策定中の経済財政運営の指針である「骨太の方針」に関連し、国土強靭化も新型コロナウイルス対策に次ぐ2つめの柱だと強調した。8日に政府が公表した原案をめぐり、九州などが水害の渦中にあるにもかかわらず国土強靭化関連の記述が不十分との意見が与党内に出ており、今後の政府側の対応が注目されている。

西村再生相は日曜討論で「骨太方針を今週中にも策定すべく調整を行っており、大きな柱は、コロナの後の新しい社会、経済の姿の基本像を示すことだが、これだけ毎年頻繁に大きな災害が発生し激甚化しており、この頻発化・激甚化する災害に対する取り組み、すなわち国土強靭化、そして防災・減災も、国民の命や財産を守るという観点から、もう1つの大きな柱として位置付けたい」と強調した。

政府は8日、「骨太の方針」の原案をまとめ、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う支援策がオンライン手続きの混乱などで遅れたことを踏まえ、年金や各種給付金の申請・受け取りにマイナンバーカードを活用してオンラインで完結する仕組みなどを盛り込んだ。西村再生相は記者会見で「一丁目一番地でデジタル化を加速して進める」と語っていた。

これに対し自民、公明両党では9日、「骨太の方針」をめぐり、現状は2020年度が最終年度となっている3カ年の国土強靭化緊急対策の延長・拡充を求める声が相次いだ。10日には公明党の斉藤鉄夫幹事長が記者会見で「政府の防災・減災に対する認識は甘い」と批判。政府が14日に公表予定の骨太修正案にこれら与党からの批判をどう吸収するかが注目されている。

(竹本能文※)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

イスラエル首相、ガザへ「強力な」攻撃指示 即座に空

ビジネス

米CB消費者信頼感、10月は6カ月ぶり低水準 雇用

ワールド

米テキサス州、鎮痛剤「タイレノール」製造2社提訴 

ワールド

米中首脳、フェンタニル規制条件に関税引き下げ協議へ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」にSNS震撼、誰もが恐れる「その正体」とは?
  • 2
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大ショック...ネットでは「ラッキーでは?」の声
  • 3
    楽器演奏が「脳の健康」を保つ...高齢期の記憶力維持と認知症リスク低下の可能性、英研究
  • 4
    コレがなければ「進次郎が首相」?...高市早苗を総理…
  • 5
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 6
    「ランナーズハイ」から覚めたイスラエルが直面する…
  • 7
    「何これ?...」家の天井から生えてきた「奇妙な塊」…
  • 8
    「死んだゴキブリの上に...」新居に引っ越してきた住…
  • 9
    【クイズ】開館が近づく「大エジプト博物館」...総工…
  • 10
    シンガポール、南シナ海の防衛強化へ自国建造の多任…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 3
    中国レアアース輸出規制強化...代替調達先に浮上した国は?
  • 4
    超大物俳優、地下鉄移動も「完璧な溶け込み具合」...…
  • 5
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 6
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 7
    熊本、東京、千葉...で相次ぐ懸念 「土地の買収=水…
  • 8
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 9
    【2025年最新版】世界航空戦力TOP3...アメリカ・ロシ…
  • 10
    庭掃除の直後の「信じられない光景」に、家主は大シ…
  • 1
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 9
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中