ニュース速報

ワールド

中国、新型肺炎受け景気支援策を準備=関係筋

2020年02月04日(火)19時25分

 複数の関係筋によると、中国当局は新型肺炎の感染拡大を受けて景気支援策の準備を進めている。写真は湖北省から到着した男性と警官ら。江西省九江市にある検問所で撮影(2020年 ロイター/Thomas Peter)

[北京 4日 ロイター] - 複数の関係筋によると、中国当局は新型肺炎の感染拡大を受けて景気支援策の準備を進めている。2020年の経済成長目標を6%前後から引き下げるかどうかも協議しているという。

政策協議に詳しい複数の関係筋によると、中国人民銀行(中央銀行)は今月20日にローンプライムレート(LPR)を引き下げる公算が大きい。預金準備率も今後数週間で引き下げる可能性が高いという。

ある関係筋は「現在、金融政策は緩和されている。人民銀行は感染状況を見守りながら、段階的なアプローチをとる見通しだ」と述べた。

関係筋によると、中国指導部は雇用への影響を最小限に抑えるため、新型肺炎で打撃を受けているセクター向けの補助金拡大、税負担の軽減、歳出拡大を承認する公算が大きい。また一段の金融緩和で銀行融資の拡大と企業の資金調達コスト低下を促すとみられている。

政府に政策を助言しているある関係筋は匿名を条件に「政策の選択肢はある。景気下支え策を強化する。最大の急務は感染拡大を阻止することだ」と述べた。

景気支援策は、新型肺炎で特に打撃を受けるとみられる小売り、ケータリング、物流、輸送、観光産業を主な対象とする。こうした産業では雇用の減少が懸念されている。

関係筋によると、今年の財政赤字は歳出拡大を背景に国内総生産(GDP)比3%と、昨年の2.8%を上回る可能性がある。地方政府もインフラ事業の資金を調達するため、追加の債券発行を認められる可能性があるという。

関係筋によると、政策当局は現段階では全面的な与信の拡大よりも、的を絞った対策が効果的だと判断している。

ある関係筋は「景気下支え策を強化する必要はあるが、現段階では強力な刺激策を活用する必要はない」と述べた。

中原銀行のチーフエコノミスト、Wang Jun氏は「第1・四半期のGDP伸び率は5%を下回る可能性がある。第2・四半期まで影響が長引くことも考えられる」と指摘。

オックスフォード・エコノミクスのLouis Kuijs氏は、2020年の経済成長率予想を6%から5.4%に修正した。

UBSの中国担当エコノミスト、Tao Wang氏は第1・四半期のGDP伸び率が3.8%に、通年のGDP伸び率が5.4%に鈍化する可能性があると指摘している。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ベトナム、EUとの関係格上げ「歴史的節目」と歓迎

ワールド

インドネシア株急落は一時的ショック、経済情勢問題な

ビジネス

消費者態度指数1月は0.7ポイント上昇の37.9、

ワールド

トランプ氏とシューマー氏、政府閉鎖回避に向け合意に
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界でも過去最大規模
  • 3
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大胆な犯行の一部始終を捉えた「衝撃映像」が話題に
  • 4
    パキスタン戦闘機「JF17」に輸出交渉が相次ぐ? 200…
  • 5
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 6
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 7
    秋田県は生徒の学力が全国トップクラスなのに、1キロ…
  • 8
    人民解放軍を弱体化させてでも...習近平が軍幹部を立…
  • 9
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 10
    またTACOった...トランプのグリーンランド武力併合案…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 3
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 4
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 5
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 6
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 7
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 8
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 9
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化は…
  • 10
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中