ニュース速報

ワールド

自衛隊の中東派遣は国民の利益、河野防衛相が決定の正当性説明

2020年01月15日(水)10時03分

 1月14日、訪米中の河野防衛相は、商船の安全を確保するため、海上自衛隊を中東海域に派遣したことについて、日本国民の利益のためだとし、決定の正当性を説明した(2020年 ロイター/Joshua Roberts)

[ワシントン 14日 ロイター] - 訪米中の河野太郎防衛相は14日、商船の安全を確保するため、海上自衛隊を中東海域に派遣したことについて、日本国民の利益のためだとし、決定の正当性を説明した。

同相は10日、自衛隊に中東への派遣命令を出した。11日に哨戒機2機が出発、20日に情報収集活動を開始する。護衛艦1隻も2月2日に出港し、下旬から活動を始める。

共同通信が実施した最新の世論調査では、派遣への反対が58.4%に上った。中東情勢の緊迫化を受け、野党側は派遣中止を求めていた。

河野氏はエスパー米国防長官との会談後の記者会見で、この調査結果について聞かれると、日本の原油輸入の90%近くが中東からで、このうち80%以上がホルムズ海峡を通過していると指摘。イランは過去にホルムズ海峡を封鎖すると警告していることから、この海域で安全な航行を確保することは日本国民の利益にかなっているとの見解を示した。

「情報収集のための自衛隊派遣にコミットしている」とも述べた。

米国が主導するホルムズ海峡などでの安全確保を目的にした有志連合に日本が参加する可能性については、憲法で制約があると説明したうえで、同盟国として米国と緊密に連絡を取っていくとした。

エスパー長官との会談で、日本として中東情勢の緊張緩和と安定化に向け、粘り強い外交努力を続ける考えを伝えたことも明らかにした。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=続伸、S&Pが終値で最高値 グロース

ビジネス

再送-11月の米製造業生産は横ばい、自動車関連は減

ワールド

米最高裁、シカゴへの州兵派遣差し止め維持 政権の申

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、GDP好調でもFRB利下げ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    素粒子では「宇宙の根源」に迫れない...理論物理学者・野村泰紀に聞いた「ファンダメンタルなもの」への情熱
  • 2
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 3
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 4
    ジョンベネ・ラムジー殺害事件に新展開 父「これま…
  • 5
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 6
    12歳の娘の「初潮パーティー」を阻止した父親の投稿…
  • 7
    「何度でも見ちゃう...」ビリー・アイリッシュ、自身…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    なぜ人は「過去の失敗」ばかり覚えているのか?――老…
  • 10
    楽しい自撮り動画から一転...女性が「凶暴な大型動物…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 9
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 10
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中