ニュース速報

ワールド

イラン核合意の代わりに新たな「トランプ・ディール」を=英首相

2020年01月14日(火)19時04分

 1月14日、英国のジョンソン首相はトランプ米大統領に対し、米国が離脱したイラン核合意を大統領自身による新たな合意に入れ替え、イランが核兵器を手に入れるのを確実に阻止するよう求めた。北アイルランド・ベルファストで13日、代表撮影(2020年 ロイター)

[ロンドン 14日 ロイター] - 英国のジョンソン首相は14日、トランプ米大統領に対し、米国が離脱したイラン核合意を大統領自身による新たな合意に入れ替え、イランが核兵器を手に入れるのを確実に阻止するよう求めた。

ジョンソン首相はBBCに、2015年に米英独仏中ロとイランの間で締結された核合意について「合意を破棄するというのなら、別のものに入れ替えよう。『トランプ・ディール』に入れ替えよう」と呼びかけ、「それができれば大きな前進だ」と語った。

さらに「トランプ大統領は自称『優れたディール・メーカー』だ。協力して現在の核合意を『トランプ・ディール』に入れ替えよう」と述べた。

トランプ大統領は2018年に核合意からの離脱を表明した。

欧州連合(EU)は核合意を維持する立場を何度も示しているが、イランが今月に入って無制限にウラン濃縮を進める方針を打ち出し、核合意は先行きが危ぶまれている。

ジョンソン首相は、トランプ大統領はイラン核合意の撤廃を望んでいるとしたうえで、「イランが核兵器を手に入れることだけはどうにかして阻止しなければならない」と語った。「米国の観点からすれば、欠陥のある合意だ。期限が設けられており、しかも交渉したのはオバマ前大統領だ。米国から見れば多くの欠点がある」と強調した。

イランが無制限にウラン濃縮を進めると宣言した後、ホワイトハウスは6日、新たな核合意を巡りイランと再交渉を行うことは依然可能だとトランプ大統領は確信していると表明した。

ジョンソン首相は「米英、イランの間に軍事衝突は起きて欲しくない。これは抑止しよう」と語った。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ポーランド鉄道爆破、前例のない破壊行為 首相が非難

ビジネス

ユーロ圏の経済成長率見通し、今年1.3%に上方修正

ワールド

フィリピンの大規模な反汚職デモが2日目に、政府の説

ビジネス

野村HD、「調査の事実ない」 インド債券部門巡る報
MAGAZINE
特集:世界最高の投手
特集:世界最高の投手
2025年11月18日号(11/11発売)

日本最高の投手がMLB最高の投手に──。全米が驚愕した山本由伸の投球と大谷・佐々木の活躍

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生まれた「全く異なる」2つの投資機会とは?
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 5
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 8
    レアアースを武器にした中国...実は米国への依存度が…
  • 9
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 10
    反ワクチンのカリスマを追放し、豊田真由子を抜擢...…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    『プレデター: バッドランド』は良作?駄作?...批評…
  • 9
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 10
    ドジャースの「救世主」となったロハスの「渾身の一…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中