ニュース速報

ワールド

ゴーン被告引き渡し、刑事手続き適正運用へ最大限の措置=官房長官

2020年01月09日(木)12時48分

 1月9日、菅義偉官房長官は午前の会見で、日産元会長のカルロス・ゴーン被告(写真)の身柄引き渡しの可否は「あくまでレバノン政府の判断であり、日本政府としてコメントする立場にない」と語った。写真はレバノンのベイルートで記者会見するゴーン被告。8日撮影(2020年 ロイター/Mohamed Azakir)

[東京 9日 ロイター] - 菅義偉官房長官は9日午前の会見で、日産<7201.T>元会長のカルロス・ゴーン被告の身柄引き渡しの可否は「あくまでレバノン政府の判断であり、日本政府としてコメントする立場にない」と語った。

その上で「日本政府としては、関係国や国際機関としっかり連携して、わが国の刑事手続きが適正に行われるよう、できる限りの措置を講じていきたい」と述べた。

<ゴーン被告の主張、一方的で説得力欠く>

ゴーン元会長が逃亡先のレバノンで8日に開いた記者会見で、日本の司法制度を批判したことについて「法相の発言通り、わが国の司法制度は個人の基本的人権を保障しながら事案の真相を明らかにするため、適正に運用されており、ゴーン被告の主張は一方的であり説得力に欠ける」と指摘した。さらに同被告の出国については犯罪に該当するとの法相の判断通りだとした。

トランプ米大統領がイランによる報復攻撃に対し、反撃に否定的なコメントをしたことについて、関係国の自制的な対応を評価したい、との受け止めを示した。

ただ、中東情勢は「今後も高い緊張感をもって注視したい」とし、日本政府として「できる限りの外交努力を続けていく」とした。中東への自衛隊派遣を見直すかどうかについては「政府にとり、わが国船舶の航行安全確保が最大の使命だ。重要なのは情報収集であり、現地情勢を見極めていく」方針を示した。また安倍晋三首相の同地域訪問も、現地情勢を見極めて判断するとした。

(中川泉 編集:内田慎一)

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

小泉氏が出馬会見、物価高「直ちに対策」 日銀とは政

ワールド

米軍がカリブ海で「麻薬密輸船」爆撃 今月3回目 ト

ワールド

パレスチナ議長、国連総会にビデオ参加へ 米政府のビ

ワールド

アングル:米自動車業界、関税の販売価格転嫁もはや不
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で「不敬行為」? ネットでは非難轟轟、真相は?
  • 2
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分かった驚きの中身
  • 3
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ」感染爆発に対抗できる「100年前に忘れられた」治療法とは?
  • 4
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 5
    【クイズ】21年連続...世界で1番「ビールの消費量」…
  • 6
    「ミイラはエジプト」はもう古い?...「世界最古のミ…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    イタリアでバズった日本小説って知ってる?――芥川か…
  • 9
    トランプに悪気はない? 英キャサリン妃への振る舞い…
  • 10
    「より良い明日」の実現に向けて、スモークレスな世…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人に共通する特徴とは?
  • 3
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェイン・ジョンソンの、あまりの「激やせぶり」にネット騒然
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    「何だこれは...」クルーズ船の客室に出現した「謎の…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    電車内で「ウクライナ難民の女性」が襲われた驚愕シ…
  • 8
    【動画あり】トランプがチャールズ英国王の目の前で…
  • 9
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 4
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果…
  • 5
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 6
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 7
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 8
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 9
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
  • 10
    「怖すぎる」「速く走って!」夜中に一人ランニング…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中