ニュース速報

ワールド

トランプ米大統領、対中関税撤回で「何も合意せず」

2019年11月09日(土)07時22分

 8日、トランプ米大統領は対中関税の撤回で合意していないと明らかにした上で、中国は自身に関税撤回を望んでいるとの認識を示した。写真はトランプ米大統領(2019年 ロイター/Leah Millis)

[ワシントン 8日 ロイター] - トランプ米大統領は8日、対中関税の撤回で合意していないと明らかにした上で、中国が自身に関税撤回を望んでいるとの認識を示した。米中が貿易戦争を終結させる時期を巡って疑念が再燃した。

米中双方の当局者は7日、通商協議の「第1段階」の合意の一環として、双方が貿易戦争の過程で発動した追加関税を段階的に撤廃することで合意したと明らかにした。ただ、追加関税の段階的撤廃には、ホワイトハウス内外の助言役から強い反発の声が出ている。

トランプ氏は「中国は多少の関税撤廃を求めているが、全てではない。なぜなら、私がそうしないことを分かっているからだ。私は何も合意していない」と述べた。

また、中国側が自分以上に合意を求めているとも指摘した。

トランプ氏はこのほか、中国との合意が成立すれば米国で署名したいと表明。「農業州であるアイオワなどが考えられる」との考えを示した。

トランプ氏の発言を受け米国株は下落。ドルも対円で下落し、米中通商合意を巡る楽観論を背景とするドル高の流れが一服した。

中国共産党系メディア「環球時報」の胡錫進編集長はツイッターで、トランプ氏の発言は市場で予想されていなかったと指摘。トランプ氏は全面的に否定したわけではないとした上で「関税撤廃がなければ、第1段階の合意はないだろう」と述べた。

ナバロ米大統領補佐官(通商製造政策局長)は電子メールで、米中が関税の段階的撤廃で合意したという情報を巡り、記者が中国の「プロパガンダ」に「踊らされた」と批判した。

米中通商交渉に関する報道の多くが匿名筋に頼っているとし、トランプ大統領とライトハイザー通商代表部(USTR)代表のコメントのみを取るべきと強調。「国のために匿名筋による『サーカス』はやめるべきだ」と述べた。

USTRから関税撤廃に関するコメントは得られていない。

ペンス米副大統領の首席補佐官を務めるマーク・ショート氏はCNBCに対し「第1段階の合意は年末までに調印できるとかなり楽観的に考えている」と表明。中国製品への制裁関税引き上げが予定される12月15日までの妥結は可能かとの質問には「その頃の妥結はあり得るが、特定の日程を述べて交渉を担当するムニューシン財務長官やライトハイザー代表の手を縛りたくない」とした。

*情報を追加します

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

JPモルガンCEO、少なくとも「あと5年は続投した

ワールド

IMF理事会、ウクライナ金融支援を審議へ 専務理事

ビジネス

今年の米社債発行、AIハイパースケーラーけん引し大

ビジネス

日経平均は小幅続落で寄り付く、過熱感を意識
MAGAZINE
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
特集:総力特集 ベネズエラ攻撃
2026年1月20日号(1/14発売)

深夜の精密攻撃でマドゥロ大統領拘束に成功したトランプ米大統領の本当の狙いは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑について野次られ「中指を立てる」!
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    イランの体制転換は秒読み? イラン国民が「打倒ハ…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 7
    年始早々軍事介入を行ったトランプ...強硬な外交で支…
  • 8
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 9
    母親「やり直しが必要かも」...「予想外の姿」で生ま…
  • 10
    日中関係悪化は日本の経済、企業にどれほどの影響を…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 4
    中国が投稿したアメリカをラップで風刺するAI動画を…
  • 5
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 6
    Netflix『ストレンジャー・シングス』最終シーズンへ…
  • 7
    母親が発見した「指先の謎の痣」が、1歳児の命を救っ…
  • 8
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 9
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 10
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 8
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中