ニュース速報

ワールド

北朝鮮の弾道ミサイル、日本のEEZ内に初めて弾頭部分が落下

2016年08月03日(水)12時34分

 8月3日、中谷元防衛相は、同日朝に北朝鮮が発射した弾道ミサイルについて、同国西岸から約1000キロ飛行し、日本海上の日本の排他的経済水域(EEZ)内に落下したと推定していることを明らかにした。写真は都内で6月撮影(2016年 ロイター/Toru Hanai)

[東京 3日 ロイター] - 防衛省は3日、北朝鮮が同日朝に発射した弾道ミサイルについて、日本海の排他的経済水域(EEZ)に落下したようだと発表した。北の弾道ミサイルの弾頭部分が、日本のEEZ内に着水したのは初めて。日本政府は安全保障上の脅威だとして、北朝鮮に抗議した。

同省によると、北朝鮮は午前7時53分ごろに西岸から弾道ミサイルを1発発射。約1000キロ飛行し、秋田県男鹿半島沖の西方250キロの日本のEEZ内に着水したとみられる。射程約1300キロの中距離弾道ミサイル「ノドン」の可能性があるという。日本の船舶や航空機への被害は確認されていない。

北朝鮮の弾道ミサイルの弾頭部分が、日本のEEZ内に落ちたのは初めて。先端を覆うカバーなどの部品は、1998年に太平洋、2009年に日本海のEEZに落ちたことがある。

安倍晋三首相は記者団に対し、「日本の安全保障上の重大な脅威で、許しがたい暴挙」と非難した上で、米国・韓国と連携し毅然(きぜん)と対応すると述べた。また、「明白な国連安保理決議違反であり、北朝鮮に対し断固抗議した」と語った

一方、米戦略軍によると、北朝鮮はこの日朝に2発のミサイルを同時に発射した。1発は直後に爆発したという。

自衛隊はさらなる発射に備え、警戒・監視を続けている。

*内容を追加しました。

(久保信博、宮崎亜巳※)

ロイター
Copyright (C) 2016 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

世銀とIAEA、途上国の原発開発で協力 運転期間延

ワールド

フィリピン、25年の成長率目標を5.5─6.5%へ

ワールド

中国軍、戦闘即応態勢強化へ 台湾総統の「1つの国」

ワールド

アングル:米のイラン攻撃、決断の背後に「トランプ・
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本のCEO
特集:世界が尊敬する日本のCEO
2025年7月 1日号(6/24発売)

不屈のIT投資家、観光ニッポンの牽引役、アパレルの覇者......その哲学と発想と行動力で輝く日本の経営者たち

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係・仕事で後悔しないために
  • 3
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々と撤退へ
  • 4
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 5
    人口世界一のインドに迫る少子高齢化の波、学校閉鎖…
  • 6
    【クイズ】北大で国内初確認か...世界で最も危険な植…
  • 7
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 8
    「子どもが花嫁にされそうに...」ディズニーランド・…
  • 9
    都議選千代田区選挙区を制した「ユーチューバー」佐…
  • 10
    韓国が「養子輸出大国だった」という不都合すぎる事…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の「緊迫映像」
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 7
    飛行機内で「最悪の行為」をしている女性客...「あり…
  • 8
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 9
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
  • 10
    「アメリカにディズニー旅行」は夢のまた夢?...ディ…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測…
  • 5
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 6
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 7
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 8
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中