ニュース速報
ビジネス

マイナス金利解除後の利上げ、経済状況見て判断=高田日銀委員

2024年02月29日(木)15時25分

 2月29日、日銀の高田創審議委員は、滋賀県金融経済懇談会後の記者会見で、マイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する考えを示した。写真は昨年1月、日銀本店前で撮影(2024年 ロイター/Issei Kato)

Takahiko Wada

[大津市 29日 ロイター] - 日銀の高田創審議委員は29日、滋賀県金融経済懇談会後の記者会見で、マイナス金利解除後も緩和的な金融環境を維持する考えを示した。実質金利がマイナス圏にある中でも「どんどん利上げするということではない」と述べ、経済状況を毎回の金融政策決定会合で点検しながら「それに合わせた対応を取っていく」とした。マイナス金利解除が3月なのか4月なのかは明言しなかった。

高田委員は午前のあいさつで、経済の不確実性はあるものの「2%物価目標実現がようやく見通せる状況になってきた」と言明した。

会見では、現行の「非常に強い金融緩和」から「もう少し、1段ギアを下げてもいいのではないか」と述べた。

3月の金融政策決定会合で、執行部からマイナス金利解除を提案されれば賛成するかの質問に対しては「その場になって私自身考えてみたい」と発言。決定会合までの間に出てくる追加的な材料も踏まえ、対応を考えていくと説明した。

高田委員は、マイナス金利解除後の利上げパスについて「ターゲットがあって、機械的に対応していくといよりは、あくまでも実際の環境に応じたあるべき水準がどうなのか、毎回毎回考えていくということに尽きる」と語った。

(和田崇彦)

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米関税に報復しない各国の選択、世界経済に寄与=IM

ビジネス

ECBの次の措置、利上げより利下げの可能性高い─仏

ビジネス

米銀大手、第3四半期は投資銀行部門好調 資産バブル

ワールド

スペインに制裁関税を示唆、トランプ氏 防衛費拡大不
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道されない、被害の状況と実態
  • 2
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】アメリカで最も「死亡者」が多く、「給与…
  • 5
    「中国に待ち伏せされた!」レアアース規制にトラン…
  • 6
    イーロン・マスク、新構想「Macrohard」でマイクロソ…
  • 7
    「心の知能指数(EQ)」とは何か...「EQが高い人」に…
  • 8
    「欧州最大の企業」がデンマークで生まれたワケ...奇…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 6
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 7
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 8
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 9
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 10
    あなたは何型に当てはまる?「5つの睡眠タイプ」で記…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 7
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 8
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    数千円で買った中古PCが「宝箱」だった...起動して分…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中