ニュース速報

ビジネス

シンガポール成長見通し不透明、インフレとの闘い終わらず=中銀

2023年07月05日(水)16時21分

シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は5日、年次報告書を発表し、金融引き締め効果でインフレが鈍化しているとしつつ、短期的な成長見通しには「下振れリスクを伴う不確実性が残る」と警告した。資料写真、1月撮影(2023年 ロイター/Caroline Chia)

[シンガポール 5日 ロイター] - シンガポール金融管理局(MAS、中央銀行)は5日、年次報告書を発表し、金融引き締め効果でインフレが鈍化しているとしつつ、短期的な成長見通しには「下振れリスクを伴う不確実性が残る」と警告した。

メノン長官は記者会見で、インフレとの闘いはまだ終わっていないと強調する一方、年末までにインフレ率は低下するとの見通しを示した。

2023年の総合インフレ率を4.5─5.5%と予想。従来の見通し(5.5─6.5%)から引き下げた。

コアインフレ率は2.5─3.0%になるとした。

長官は「特にインフレの勢いが再び加速した場合は」金融政策を調整する用意があると表明。「成長・インフレの動向を注視しており、上下双方のリスクに引き続き警戒している」と述べた。

シャンムガラトナム議長は報告書の中で、今年の国内総生産(GDP)成長率はレンジ(0.5─2.5%)の中間になると予想。22年は3.6%だった。

金融政策は引き続き「中期的な物価安定にしっかりと焦点を当てている」とした。

MASは報告書で、インフレ率は「広範に緩やかになる経路」にあり、今年第1・四半期の5.4%に対し、5月は4.7%に低下したと指摘。一方でシンガポールは世界経済の影響にさらされており、当面は不透明な状況が続くとした。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インドネシア、米国との通商合意は奮闘の成果 首脳も

ワールド

インドネシア中銀、0.25%利下げ 景気支援

ワールド

ガザ援助拠点で20人死亡、GHFはハマス関係者が扇

ビジネス

インタビュー:関税が荷量に影響、米政策を見極め=川
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 2
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が…
  • 5
    アメリカで「地熱発電革命」が起きている...来年夏に…
  • 6
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 7
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 8
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 9
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 10
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    頭はどこへ...? 子グマを襲った「あまりの不運」が話題に
  • 3
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 4
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首…
  • 5
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 6
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 7
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 8
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長…
  • 9
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 10
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中