ニュース速報

ビジネス

米ISM非製造業指数、5月は50.3に鈍化 支払い価格は3年ぶり低水準

2023年06月06日(火)04時23分

米供給管理協会(ISM)が5日発表した5月の非製造業総合指数は50.3と、4月の51.9から鈍化した。米ニュージャージー州で2022年5月撮影(2023年 ロイター/Eduardo Munoz)

[ワシントン 5日 ロイター] - 米供給管理協会(ISM)が5日発表した5月の非製造業総合指数は50.3と、4月の51.9から鈍化した。新規受注が下がり、支払い価格指数が3年ぶりの低水準となったのが要因。インフレ率の縮小を目指す米連邦準備理事会(FRB)には支援材料となりそうだ。

ロイターがまとめた市場予想は52.2だった。

総合指数が50を上回ると米経済の3分の2超を占めるサービス業の拡大を示す。5月は引き続き拡大したものの、総合指数の鈍化は景気後退のリスク上昇を示した。

先週発表された5月の製造業総合指数は7カ月連続で50を下回り、2008年の世界金融危機以来の長期間となった。

消費が商品(モノ)からサービスにシフトすることでサービス部門はプラスの影響を受けてきた。ただ、22年3月以降のFRBの利上げを背景に、消費は基本的なニーズにより多く向けられている可能性がある。

今年5月の新規受注指数は52.9と、4月の56.1から低下した。需要が冷え込む中、サービス業のインフレ率も鈍化した。インフレ率の2%への低下を目指すFRBにとっては好材料となる。

5月の支払い価格は56.2と、4月の59.6から下げた。

5月のサービス部門の雇用は減少し、労働市場の底堅さを示した他のデータと相容れない内容となった。

ジェフリーズの米国担当エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏は「経済が再開して以来、サービス部門の勢いは非常に強かったが、現在は明らかに冷え込んでいる」と指摘。12月の一時的な落ち込みと、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が始まった2020年春を除くと、過去3カ月のISMの数値は10年1月以来最も弱かったとした。

ロイター
Copyright (C) 2023 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン大統領、トランプ氏にクリスマスメッセージ=

ワールド

ローマ教皇レオ14世、初のクリスマス説教 ガザの惨

ワールド

中国、米が中印関係改善を妨害と非難

ワールド

中国、TikTok売却でバランスの取れた解決策望む
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...どこでも魚を養殖できる岡山理科大学の好適環境水
  • 4
    「時代劇を頼む」と言われた...岡田准一が語る、侍た…
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    ノルウェーの海岸で金属探知機が掘り当てた、1200年…
  • 7
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 8
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 9
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 10
    【銘柄】「Switch 2」好調の任天堂にまさかの暗雲...…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 5
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 6
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 7
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 8
    懲役10年も覚悟?「中国BL」の裏にある「検閲との戦…
  • 9
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 10
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 8
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 9
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 10
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中