ニュース速報

ビジネス

米、CO2排出量連動型の鉄鋼・アルミ関税を提案

2022年12月08日(木)12時45分

 米通商代表部(USTR)は、鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を生産国側の二酸化炭素(CO2)排出量に連動させることを提案している。タタ製鉄のオランダ工場で2019年4月撮影(2022年 ロイター/Yves Herman)

[ワシントン 7日 ロイター] - 米通商代表部(USTR)は、鉄鋼・アルミニウムの輸入関税を生産国側の二酸化炭素(CO2)排出量に連動させることを提案している。気候変動に対応し、CO2排出量が多い中国製品などに対抗する狙いがある。同案に詳しい2人の関係者が7日、明らかにした。

提案では、鉄鋼とアルミニウムの生産におけるCO2排出量について基準を設定。基準を超えている国は、排出量の少ない国に輸出する際に高い関税を支払うことになる。

鉄鋼・アルミニウム工場の排出量が基準値以下である国は、より低い関税を支払うことになる、

USTRは今後、欧州連合(EU)と協議する見通し。

米国の鉄鋼メーカーは、CO2排出量が世界で最も少ないとされている。これは、国内の鉄鋼の70%が、石炭を使う高炉ではなく、電炉で生産されていることが一因。欧州を含む他の地域の鉄鋼メーカーは石炭に大きく依存しており、この提案は米国の生産者にとって有利になる。

中国は鉄鋼生産で石炭への依存度が高いだけでなく、低グレードの鉄鉱石も多く用いるため、CO2排出量が高水準にある。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

仏ルーブル美術館強盗、さらに4人を逮捕 宝飾品は依

ビジネス

米財政赤字、10月は2840億ドルに拡大 関税収入

ワールド

米ホワイトハウス、パテルFBI長官解任報道を否定 

ワールド

ゼレンスキー氏「米国の和平案推し進める用意」、 欧
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    使っていたら変更を! 「使用頻度の高いパスワード」…
  • 10
    トランプの脅威から祖国を守るため、「環境派」の顔…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中