ニュース速報

ビジネス

中国不動産開発の世茂集団、私募で株式発行へ 規制緩和受け

2022年11月30日(水)13時56分

 11月30日、中国不動産開発会社の世茂集団が株式の私募発行を計画していることが29日夜に提出した書類で明らかになった。写真は世茂集団のロゴ。上海で1月撮影(2022年 ロイター/Aly Song)

[香港 30日 ロイター] - 中国不動産開発会社の世茂集団が株式の私募発行を計画していることが29日夜に提出した書類で明らかになった。

世茂の株価は30日の上海市場で値幅制限いっぱいの9.9%高となった。

資金調達目標は現在の資本の30%を超えないとしている。30日の時価総額113億元(15億8000万ドル)に基づくと、調達額は最大4億7400万ドルになる可能性がある。

中国当局は過去数週間、不動産会社の支援を強化し流動性の逼迫(ひっぱく)緩和に努めている。29日には上場不動産会社の株式公募による資金調達を解禁した。

世茂は私募により35の投資家から資金を調達する計画とし「資本構造を改善し、流動性の問題を緩和し、財務状況を安定させる」と説明した。

株式売却で得た資金は住宅購入者への物件引き渡しや、債務の返済、運転資金の補充に充てるとしている。

S&Pレーティングスのクレジットアナリスト、Renyuan Zhang氏はリサーチノートで、最近の中国当局の政策は住宅の引き渡しを確実にすると同時に、「良質な」企業を支援するという明確なメッセージを送っていると分析した。

「この政策は市場の信頼回復に役立つが、いつ、どのように、どの範囲で実施されるかに投資家は注意を払う必要がある」とし、全ての不動産開発業者が支援策の恩恵を受けるわけではないと指摘した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、対ロ制裁法案に署名へ 最終権限保持なら

ビジネス

エアバス、A350の大型派生機を現在も検討=民間機

ビジネス

ヤム・チャイナ、KFC・ピザハット積極出店・収益性

ビジネス

午前のドル155円前半、一時9カ月半ぶり高値 円安
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国か
  • 3
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地「芦屋・六麓荘」でいま何が起こっているか
  • 4
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    山本由伸が変えた「常識」──メジャーを揺るがせた235…
  • 7
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    南京事件を描いた映画「南京写真館」を皮肉るスラン…
  • 10
    経営・管理ビザの値上げで、中国人の「日本夢」が消…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    ヒトの脳に似た構造を持つ「全身が脳」の海洋生物...…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中