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NY外為市場=ドル下げから切り返す、中国抗議活動巡る懸念で豪ドル下落
ニューヨーク外為市場で、FRB当局者のタカ派的な発言を受けドルが一時の下げから切り返した。2020年3月、カイロで撮影(2022年 ロイター/Amr Abdallah Dalsh/File Photo)
[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、米連邦準備理事会(FRB)当局者のタカ派的な発言を受けドルが一時の下げから切り返した。中国の厳格な「ゼロコロナ」政策を巡り中国全土に抗議活動が波及する中、豪ドルは下落した。
セントルイス地区連銀のブラード総裁は28日、FRBがインフレを制御し目標の2%に向け低下させるために、政策金利をさらにかなり引き上げ、来年および2024年にかけその水準で維持する必要があるという認識を示した。
市場は30日にパウエルFRB議長が行う講演や12月2日に発表される11月の米雇用統計に注目している。12月13─14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.50%ポイント利上げが実施されるという見方が大勢。
FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は「市場は若干停滞した状況にある。FRBの利上げを織り込み済みだが、利上げ幅については確信していない」と述べた。
終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は106.65に上昇。ただ、ドルの上昇が行き過ぎの可能性があるという見方やFRBの利上げペース鈍化観測から、9月28日に付けた20年ぶりの高値である114.78からは下落している。
中国全土に広がったコロナ規制への抗議活動を巡る懸念から、安全資産とされる円やスイスフランは上昇したものの、ドルは一時下落した。
中国では28日、型コロナ新規感染者が5日連続で過去最多を更新。週末には厳しいコロナ規制に対する抗議活動が各地で行われ、習近平体制下で異例の事態となっている。
ドル/円は0.22%安の138.87円。
ユーロ/ドルは0.6%安の1.0339ドル。
リスクに敏感な豪ドルは1.61%安の0.6648米ドル。オーストラリア統計局が28日発表した10月の小売売上高は前月比0.2%減の350億豪ドル(235億1000万米ドル)と、今年初めてマイナスに転じたことも、豪ドルへの重しとなった。
オフショア人民元は1ドル=7.2467元に弱含んだ。
暗号資産(仮想通貨)はビットコインが1.30%安の1万6211ドル。
米暗号資産(仮想通貨)レンディングのブロックファイが28日、関連会社8社とともにニュージャージー州の裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請したことが嫌気された。