ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル下げから切り返す、中国抗議活動巡る懸念で豪ドル下落

2022年11月29日(火)06時28分

ニューヨーク外為市場で、FRB当局者のタカ派的な発言を受けドルが一時の下げから切り返した。2020年3月、カイロで撮影(2022年 ロイター/Amr Abdallah Dalsh/File Photo)

[ニューヨーク 28日 ロイター] - ニューヨーク外為市場で、米連邦準備理事会(FRB)当局者のタカ派的な発言を受けドルが一時の下げから切り返した。中国の厳格な「ゼロコロナ」政策を巡り中国全土に抗議活動が波及する中、豪ドルは下落した。

セントルイス地区連銀のブラード総裁は28日、FRBがインフレを制御し目標の2%に向け低下させるために、政策金利をさらにかなり引き上げ、来年および2024年にかけその水準で維持する必要があるという認識を示した。

市場は30日にパウエルFRB議長が行う講演や12月2日に発表される11月の米雇用統計に注目している。12月13─14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.50%ポイント利上げが実施されるという見方が大勢。

FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は「市場は若干停滞した状況にある。FRBの利上げを織り込み済みだが、利上げ幅については確信していない」と述べた。

終盤の取引で主要通貨に対するドル指数は106.65に上昇。ただ、ドルの上昇が行き過ぎの可能性があるという見方やFRBの利上げペース鈍化観測から、9月28日に付けた20年ぶりの高値である114.78からは下落している。

中国全土に広がったコロナ規制への抗議活動を巡る懸念から、安全資産とされる円やスイスフランは上昇したものの、ドルは一時下落した。

中国では28日、型コロナ新規感染者が5日連続で過去最多を更新。週末には厳しいコロナ規制に対する抗議活動が各地で行われ、習近平体制下で異例の事態となっている。

ドル/円は0.22%安の138.87円。

ユーロ/ドルは0.6%安の1.0339ドル。

リスクに敏感な豪ドルは1.61%安の0.6648米ドル。オーストラリア統計局が28日発表した10月の小売売上高は前月比0.2%減の350億豪ドル(235億1000万米ドル)と、今年初めてマイナスに転じたことも、豪ドルへの重しとなった。

オフショア人民元は1ドル=7.2467元に弱含んだ。

暗号資産(仮想通貨)はビットコインが1.30%安の1万6211ドル。

米暗号資産(仮想通貨)レンディングのブロックファイが28日、関連会社8社とともにニュージャージー州の裁判所に米連邦破産法11条の適用を申請したことが嫌気された。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、エヌビディアAI半導体の中国販売認可を

ワールド

習氏、台湾問題で立場明確に トランプ氏と電話会談=

ビジネス

EU、AIの波乗り遅れで将来にリスク ECB総裁が

ワールド

英文化相、テレグラフの早期売却目指す デイリー・メ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    「イラつく」「飛び降りたくなる」遅延する飛行機、…
  • 10
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 4
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 5
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中