ニュース速報

ビジネス

賃上げ実現へ労働市場流動化、学び直し支援1兆円=総合経済対策重点項目

2022年10月04日(火)18時19分

 10月4日、 政府の「新しい資本主義実現会議」は会合で、10月中に政府が策定する総合経済対策の重点項目について議論した。都内で7月撮影(2022年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 4日 ロイター] - 政府の「新しい資本主義実現会議」は4日の会合で、10月中に政府が策定する総合経済対策の重点項目について議論した。物価上昇率を上回る賃上げを実現するために、労働市場の流動性を高める必要があると判断、具体的指針を来年6月までにまとめる。現在5年で4000億円規模で実施している社会人の学び直し支援を1兆円に引き上げる。

今回の内容は6月の「新しい資本主義実現会議」で大枠を示したもの。その内、総合経済対策に盛り込まれる内容の詳細を議論した。電力値上げ対策など短期的な対策は議論の対象外で含まれない。

円安とエネルギー・食品価格上昇が進んでいる足下の情勢を反映し、労働移動の円滑化と学びなおし(リスキリング)、構造的な賃上げを三位一体で進める。転職頻度が高いと、企業は人材引き留めのため賃上げを図る公算が大きいとの前提を置いている。

賃上げ促進のため、中小下請けの価格転嫁要請を受け入れない企業の社名公表や、公正取引委員会の体制強化を図る。同一労働同一賃金の順守を徹底する。

労働移動の円滑化を図るため、転職を考える会社員が民間の専門家に相談できる仕組みを整備する。

ウーバーイーツなど1人で起業するフリーランスが安定的に働ける環境づくりのため今国会に取引適正化法案を提出する。

産業革新投資機構は、過去4年間で1200億円規模のファンドを通じ、スタートアップ企業に投資をしてきた実績があるが、これを大きく上回る規模のファンドを立ち上げ、法改正を行い運用期限を現在の2034年から2050年まで延長することにより、出資機能を強化する。

現在感染症関連に限定している創薬ベンチャーへの支援を感染症以外にも拡充する。

企業再生を迅速にするため、債権者全員の同意を求めず、裁判所の認可で私的整理(債務整理)が可能とする円滑化法案を来年の通常国会に提出することを検討する。

このほか個人の資産所得倍増の一環として、NISA(少額投資非課税制度)の抜本的拡充や恒久化も検討し、年末の2023年度税制改正で結論を得る。

経済安保強化のため、半導体や蓄電池の製造拠点整備を支援する枠組みを設ける。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは158円前半でもみ合い、米欧対立へ

ワールド

ベネズエラ、トランプ氏の改編画像に対抗 公式地図の

ビジネス

ゲイツ財団とオープンAI、アフリカ支援で連携 保健

ワールド

トランプ氏専用機、電気系統トラブルで引き返し 機体
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」の写真がSNSで話題に、見分け方「ABCDEルール」とは?
  • 2
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の船が明かす、古代の人々の「超技術」
  • 3
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で国境問題が再燃
  • 4
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生…
  • 5
    「死ぬところだった...」旅行先で現地の子供に「超危…
  • 6
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 7
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 8
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試…
  • 9
    トランプが「NATOのアメリカ離れ」を加速させている…
  • 10
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 5
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 6
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 7
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 8
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 9
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中