ニュース速報

ビジネス

ナイキ、売上高見通しが予想下回る 値引きや中国巡る懸念で

2022年06月28日(火)10時34分

FILE PHOTO: A customer is reflected in a shop window decorated with Nike store logo at the outlet village Belaya Dacha outside Moscow, Russia, April 23, 2016. REUTERS/Grigory Dukor/File Photo

[27日 ロイター] - 米スポーツ用品大手ナイキが27日発表した第4・四半期(5月31日まで)決算は、売上高が市場予想を上回った。ただ、第1・四半期については値引きの拡大や中国の新型コロナウイルス感染拡大に絡む混乱を見込み、売上高見通しが市場予想を下回った。

引け後の時間外取引で株価は3%下落した。

中国では複数の主要都市でコロナ関連規制が解除されているものの消費者が支出を減らし、国内ブランドを好む傾向も根強い中、アナリストらは今年の中国部門の業績見通しについてまちまちの見方を示している。

マシュー・フレンド最高財務責任者(CFO)は「新型コロナによる一段の混乱を巡る不透明感を踏まえ、グレーターチャイナ(中華圏)について慎重な姿勢を取っている」と述べた。

第1・四半期の売上高は横ばいから微増の見通しとした。リフィニティブがまとめた市場予想は5.1%増。

モーニングスターのアナリスト、デービッド・シュワルツ氏は「(見通しは)やや期待外れだった」と語った。

ナイキは輸送費や商品コストの上昇に加え、サプライチェーン(供給網)の混乱で入荷が遅れた季節商品の販売で値引きを拡大する中、今年度は粗利益率が圧迫されるとの見通しを示した。

今年度の売上高(為替の影響を除く)は2桁台前半の伸び率になる見通しとした。

第4・四半期の売上高は122億3000万ドル。リフィニティブがまとめた予想の120億6000万ドルを上回った。

地域別では欧州・中東・アフリカが9%増の32億5000万ドルだったのに対し、グレーターチャイナは厳しいロックダウンが響いて19%減となった。

純利益は14億4000万ドル(1株当たり0.90ドル)と、前年同期の15億1000万ドル(同0.93ドル)から減少。

ロシアからの撤退決定や南米の一部の国での事業モデル転換に関連して約1億50000万ドルの費用を計上した。

5月末時点の在庫は23%増の84億ドル。サプライチェーンの混乱で輸送中の状態にある商品が増えているとした。

180億ドルのクラスB株の新たな買い戻しも発表した。

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

トランプ・メディア、株主にデジタルトークン配布へ 

ワールド

台湾、警戒態勢維持 中国は演習終了 習氏「台湾統一

ビジネス

米新規失業保険申請件数、1.6万件減の19.9万件

ビジネス

医薬品メーカー、米国で350品目値上げ トランプ氏
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめる「腸を守る」3つの習慣とは?
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    世界最大の都市ランキング...1位だった「東京」が3位…
  • 5
    「すでに気に入っている」...ジョージアの大臣が来日…
  • 6
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 7
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 8
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 9
    「サイエンス少年ではなかった」 テニス漬けの学生…
  • 10
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 3
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 7
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 10
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中