ニュース速報

ビジネス

午後3時のドルは上昇127円付近、米景気減速懸念で伸び悩む

2022年05月25日(水)15時43分

 5月25日、午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(126.80/83円)から小幅に上昇し、127.00/02円で推移している。写真は米ドル紙幣。2月14日撮影(2022年 ロイター/Dado Ruvic)

[東京 25日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日のニューヨーク市場終盤(126.80/83円)から小幅に上昇し、127.00/02円で推移している。実需によるドル買いフローや時間外取引の米長期金利の上昇を背景に一時127.21円まで上昇。その後は米景気減速懸念がくすぶる中、利益確定売りに押され、ドルは伸び悩んだ。

市場関係者によると「前日のドル安の反動から、ユーロや円に対してドルの買い戻しが一時的に広がった」(アナリスト)ものの、足元の米経済指標の悪化など景気減速懸念がくすぶる中、引き続きドルの上値は重い。

また、米連邦準備理事会(FRB)高官から「(今後の利上げペースについて)修正するような発言がでてくるなど、ソフトランディングを意識して金融引き締めを進めていく可能性から米金利が頭打ちとなり、ドルの調整が入りやすい」(外銀)という。

クレディ・アグリコル銀行の外国為替部長、斎藤裕司氏は「125円前後までの調整はあってもおかしくない」とみる。ただ、依然として地政学リスクが継続しているほか、日本の国際収支の改善や金融政策の修正がない限りは、125円を大きく下回るような本格的な調整は入りづらいと予想する。

今晩発表される5月3―4日開催分の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、今後の利上げペースを巡る議論が注目されている。ただ、米経済指標が悪化し始める前の会合となり、米景気減速に対する議論などがでていなければ、現状とは異なるとの認識から材料視されない可能性がある。

ユーロ/ドルは弱含み。欧州中央銀行(ECB)の早期利上げ観測を背景にユーロは上昇していたものの、「短期筋が一旦利益確定売りに動いたようだ」(前出のアナリスト)との声が聞かれた。

ニュージランドドルは対ドル、対円で堅調に推移した。ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)が50ベーシスポイント(bp)の利上げに踏み切ったことに加えて、声明文で追加利上げに前向きな姿勢を示したことから、ニュージランドドル買いが強まった。

ドル/円   ユーロ/ドル ユーロ/円

午後3時現在 127.00/02 1.0707/11 135.99/03

午前9時現在 126.72/74 1.0731/35 136.00/04

NY午後5時 126.80/83 1.0734/38 136.15/19

ロイター
Copyright (C) 2022 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ドル一時急落、154円後半まで約2円 介入警戒の売

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官

ビジネス

円安、物価上昇通じて賃金に波及するリスクに警戒感=

ビジネス

ユーロ圏銀行融資、3月も低調 家計向けは10年ぶり
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中