ニュース速報

ビジネス

ビットコインが一時3万ドル割れ、中国の取り締まり強化で

2021年06月23日(水)04時56分

6月22日、取引で暗号資産(仮想通貨)のビットコインが1月以来初めて3万ドルを下回った。中国当局によるビットコインのマイニング(採掘)取り締まり強化を受けた売りが継続している。写真は1月8日撮影(2021年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク/ロンドン/香港 22日 ロイター] - 22日の取引で暗号資産(仮想通貨)のビットコインが一時3万ドルを割り込み、5カ月ぶりの安値を付けた。その後切り返したものの、見通しは依然として下向きとの声が出ている。

中国当局によるビットコインのマイニング(採掘)取り締まり強化を受けた売りが継続し、ビットコインは米国時間に一時2万8600ドルと1月上旬以来の安値まで下落した。終盤は3.7%高の3万2802ドル。年初来では約13%高となっている。

中国人民銀行は21日、一部の銀行と決済企業に対し、仮想通貨取引の取り締まりを強化するよう指示した。仮想通貨取引の決済を直ちにできなくするよう求めたほか、仮想通貨に関連したサービスの提供を禁止した。

中国初のビットコイン取引所「BTCチャイナ」の最高経営責任者(CEO)を務めたボビー・リー氏は「今や店頭取引は基本的に違法と位置付けられた」と指摘。香港に拠点を置く仮想通貨企業、オリチャル・パートナーズのアンソニー・ウォン氏は「中国による今回の仮想通貨に対する鉄拳措置はトップから発せられているため、2017年の措置よりも深刻だ」とし、「明らかに調整相場に入った」と述べた。

デジタル資産管理を手掛けるレッジャーのバイス・プレジデント、イクバル・ガンダム氏は「暗号資産市場の基調的なファンダメンタルズは変わっておらず、調整は『起こるかどうか』ではなく『いつ起こるか』だった」と指摘。「暗号資産のように急上昇した資産は調整が予想される。新規ユーザーによるアルトコイン(ビットコイン以外の暗号資産)への投資割合が拡大しているほか、中国の状況が調整に拍車をかけている」とした。

イーサは終盤で0.8%高の1900ドル。一時1カ月ぶりの安値である1700ドルまで下落した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ECBが金利据え置き、4会合連続 インフレ見通し一

ワールド

ロシア中銀、欧州の銀行も提訴の構え 凍結資産利用を

ビジネス

英中銀、5対4の僅差で0.25%利下げ決定 今後の

ワールド

IS、豪銃乱射事件「誇りの源」と投稿 犯行声明は出
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末路が発覚...プーチンは保護したのにこの仕打ち
  • 2
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 5
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 6
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 7
    9歳の娘が「一晩で別人に」...母娘が送った「地獄の…
  • 8
    円安と円高、日本経済に有利なのはどっち?
  • 9
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 10
    欧米諸国とは全く様相が異なる、日本・韓国の男女別…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 5
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 6
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 7
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 10
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 6
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 9
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 10
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中