ニュース速報

ビジネス

JPモルガン、第1四半期利益が5倍増 引当金の戻入れで

2021年04月15日(木)00時02分

米金融大手JPモルガン・チェースの第1・四半期決算は、新型コロナウイルス禍に伴い計上していた貸倒引当金を戻し入れたことで、利益が5倍に拡大した。写真は2013年9月、ロンドンで撮影(2021年 ロイター/Neil Hall/File Photo)

[14日 ロイター] - 米金融大手JPモルガン・チェースが14日に発表した第1・四半期決算(3月31日まで)は、新型コロナウイルス禍に伴い計上していた貸倒引当金を戻し入れたことで、利益が5倍に拡大した。

純利益は143億ドル(1株当たり4.50ドル)。前年同期は29億ドル(同0.78ドル)。アナリストによると、引当金の戻し入れを除いた1株利益は3.31ドル。リフィニティブのアナリスト予想平均は1株利益が3.10ドルだった。

貸倒引当金は50億ドル超縮小し260億ドル。ダイモン最高経営責任者(CEO)は「あらゆる事柄を考慮し、適切かつ慎重な水準だ」と述べた。

収入は14%増の331億ドル。

各事業における個人支出は2019年第1・四半期と比べて14%増加し、コロナ前の水準を回復する一方、貸出残高は減少し、預金貸出比率(LDR)は44%と、大手行に望ましいとされる水準の半分程度にとどまっている。

ダイモン氏は、貸出需要が一時的に停滞していても、個人や企業は消費や投資の再開に向け準備が整っていると指摘。消費者の当座預金残高はコロナ前に比べて2兆ドル増加しており「消費者はお金を使い始めている。これは景気が悪い時のローン需要とは異なる」と語った。

部門別では、法人・投資銀行部門の収入が46%増加する一方、個人・地域銀行部門の収入は6%減少した。

通年の見通しについては、金利が歴史的な低水準にとどまっていることや、収益関連費用が増加していることから、金利収入予想をやや下方修正するとともに、費用予想を上方修正した。

ロイター
Copyright (C) 2021 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米失業保険継続受給件数、10月18日週に8月以来の

ワールド

中国過剰生産、解決策なければEU市場を保護=独財務

ビジネス

MSとエヌビディアが戦略提携、アンソロピックに大規

ビジネス

英中銀ピル氏、QEの国債保有「非常に低い水準」まで
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 3
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影風景がSNSで話題に、「再現度が高すぎる」とファン興奮
  • 4
    マイケル・J・フォックスが新著で初めて語る、40年目…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    報じられなかった中国人の「美談」
  • 8
    「嘘つき」「極右」 嫌われる参政党が、それでも熱狂…
  • 9
    「日本人ファースト」「オーガニック右翼」というイ…
  • 10
    悪化する日中関係 悪いのは高市首相か、それとも中国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披露目会で「情けない大失態」...「衝撃映像」がSNSで拡散
  • 4
    「死ぬかと思った...」寿司を喉につまらせた女性を前…
  • 5
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 6
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 7
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 8
    「イケメンすぎる」...飲酒運転で捕まった男性の「逮…
  • 9
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 10
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    今年、記録的な数の「中国の飲食店」が進出した国
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中