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中国の格付業界に規制機関が警鐘、実態にそぐわない格上げ指摘
Guests check a panel displaying bond trading during the launching ceremony of Bond Connect at Hong Kong Exchanges in Hong Kong, China July 3, 2017. REUTERS/Bobby Yip - RC1565D592D0
[上海 4日 ロイター] - 中国銀行間債券市場の規制機関、中国銀行間市場交易商協会(NAFMII)は、最近の高格付け国有企業のデフォルト(債務不履行)を受けて行った国内格付け業界の見直しで、実態にそぐわない格上げなど、業界全般にわたる問題があると指摘した。
NAFMIIは「特定の格付け機関が実施している発行体格付けの引き上げは、明らかに業界平均を上回っており、実態にそぐわない格上げなど潜在的なリスクが存在する」との見方を示した。11月30日付のNAFMIIの声明が3日ウェブサイトに掲載された。
中国の社債の大半は、デフォルトリスクやプライシングのガイダンスがほとんどないAA以上の格付けを誇る国内企業によって発行されている。ただ、最近のAAA格付けの国有企業の一連のデフォルトを受けて、投資家の間では安全とされる格付けに対する信頼が揺らいでいる。
NAFMIIによると、改善が必要な格付けモデルやデータベース、格付業務システムの不備、格付けプロジェクトの品質管理の問題、不完全なファイリング情報などが多数企業で発覚したという。
報告書では、国内の格付け会社のほか、S&Pグローバル・レーティングやフィッチ・レーティングスの100%出資子会社など10社が対象になっている。
NAFMIIによると、第3・四半期に行われた格付け変更のうち、格上げは54件あったが、格下げは35件にとどまった。また、大公グローバル・クレジット・レーティングについては、第3・四半期の発行体格上げ件数が17件と最も多かった。