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ECB、FRB型の新物価戦略採用すべき=フィンランド中銀総裁
欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は24日、米連邦準備理事会(FRB)が導入した「平均物価目標」に類似する戦略をECBも採用するべきとの考えを示した。フランクフルトで昨年7月撮影(2020年 ロイター/Ralph Orlowski)
[ヘルシンキ/フランクフルト 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は24日、米連邦準備理事会(FRB)が導入した「平均物価目標」に類似する戦略をECBも採用するべきとの考えを示した。
FRBは8月、新型コロナウイルスの影響で世界的に雇用と物価の下方リスクが高まる中、インフレ率が「一時的に」2%を上回ることを容認し、長期的に平均2%の目標達成を目指す新戦略を導入した。
レーン総裁は講演で、ECBが現在「2%に近いがこれを下回る水準」としている物価目標について、真の意味でシンメトリック(上下に対称的)にする必要があると指摘。さらに、目標水準を超えることで、これまでの目標未達分を埋め合わせる戦略を検討する必要があるとし、「こうした戦略は中期的な目標達成に効果をもたらす可能性がある」と述べた。
ユーロ圏のインフレ率は過去8年間の大部分にわたりECBの目標を下回っており、新型ウイルス感染拡大による危機から経済が回復するまで、目標を達成できない公算が大きい。
ECBが担う責務については、「物価安定が損なわれない限り、完全雇用、均衡が取れた経済成長、持続的な発展を目指す必要がある」とし、物価安定を中心とした狭い範囲に責務を限定する案に反対する姿勢を示した。