ニュース速報

ビジネス

新型コロナ巡る見通し悪化、ユーロ圏回復に打撃=伊中銀総裁

2020年10月31日(土)00時53分

10月30日、欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア銀行(中銀)総裁は新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、イタリアとユーロ圏全体の景気回復が続くという見通しが危ぶまれていると述べた。写真は2019年6月、福岡で開かれたG20財務相・中央銀行総裁会合に出席後記者団の質問に答えるビスコ総裁(2020年 ロイター/Franck Robichon)

[ローマ 30日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのビスコ・イタリア銀行(中銀)総裁は30日、新型コロナウイルスの感染再拡大を受けて、イタリアとユーロ圏全体の景気回復が続くという見通しが危ぶまれていると述べた。

銀行関係者向けのスピーチで、ユーロ圏のデフレリスクは半年前に比べて低下しているものの、それでも無視できないと指摘。

世界の国内総生産(GDP)はここ数カ月で予想以上に堅調に回復しているが、欧州の大部分で見られる感染第2波で「近いうちに生産と財・サービスの需要が再び減速するリスクがある」と指摘した。

イタリア国家統計局(ISTAT)が同日発表した第3・四半期GDP速報値は前期比16.1%増で、市場予想の11.2%増を大幅に上回った。

ただビスコ総裁は、ウイルス再拡大が「これまでの回復に打撃を与える恐れがある」とし、企業と家計の信頼感と支出に悪影響を及ぼすと述べた。

国内の家計貯蓄率が2019年の平均と比べ第2・四半期末までに2倍になったとし、貯蓄性向の高まりが今後の経済成長に打撃を与える可能性があるとも警告。今後、消費者信頼感がさらに後退し、消費意欲低下とさらなる成長鈍化という「悪循環」を引き起こす恐れがあるとした。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米ウォルマート、8―10月期は予想上回る 通期見通

ビジネス

米9月雇用11.9万人増で底堅さ示唆、失業率4年ぶ

ビジネス

12月FOMCで利下げ見送りとの観測高まる、9月雇

ビジネス

米国株式市場・序盤=ダウ600ドル高・ナスダック2
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 6
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 10
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中