ニュース速報

ビジネス

米テスラ、3年以内に2.5万ドルのEV製造へ 株価は下落

2020年09月23日(水)12時01分

米電気自動車(EV)テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は22日に開催した電池の新技術を発表する「バッテリー・デー」で、EVの価格を大幅に引き下げ、完全な自律走行性能を持つ価格2万5000ドルのEVを3年以内に製造すると発表した。写真は今年1月、上海でスクリーンに映されたModel 3の映像の前を歩くイーロン・マスクCEO。(2020年 ロイター/Aly Song/File Photo )

[22日 ロイター] - 米電気自動車(EV)のテスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は22日に開催した電池の新技術を発表する「バッテリー・デー」で、EVの価格を大幅に引き下げ、完全な自律走行性能を持つ価格2万5000ドルのEVを3年以内に製造すると発表した。

ただ、同社株は引け後の取引で売りが加速し、時間外取引の2時間で時価総額は200億ドル縮小した。株価は5.6%安で通常取引を終了し、時間外では一時6.9%下げた。●以下追加

投資家はテスラから2つの大きな発表があることを期待していた。寿命が10年以上の「ミリオン・マイル」バッテリーの開発と、EV車の価格をガソリン車よりも抑えるための具体的なコスト削減目標だ。

ただ、マスク氏はどちらも発表せず、代わりに数年以内に新技術とプロセスを活用してバッテリーのコストを半分に引き下げ、「手頃な」EVを製造すると述べるにとどめた。

ロス・キャピタル・パートナーズのアナリスト、クレイグ・アーウィン氏は「具体的なものは何もなかった」とコメントした。

マスク氏は、革新的な新モデルやバッテリーデザイン、製造プロセスをテスラがまだ確保していないことを認めた。同社はこれまでにも製造目標を達成できないことがたびたびあった。

テスラは将来的に年間最大2000万台のEV製造を目指す。今年の世界の自動車業界全体の製造台数は8000万台と見込まれている。

テスラはこの日、新たな「モデル S Plaid」も発表した。納車は2021年からでウェブサイトに掲載された価格は約14万ドル。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

金総書記、プーチン氏に新年メッセージ 朝ロ同盟を称

ワールド

タイとカンボジアが停戦で合意、72時間 紛争再燃に

ワールド

アングル:求人詐欺で戦場へ、ロシアの戦争に駆り出さ

ワールド

ロシアがキーウを大規模攻撃=ウクライナ当局
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 6
    「衣装がしょぼすぎ...」ノーラン監督・最新作の予告…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    【世界を変える「透視」技術】数学の天才が開発...癌…
  • 9
    中国、米艦攻撃ミサイル能力を強化 米本土と日本が…
  • 10
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指すのは、真田広之とは「別の道」【独占インタビュー】
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 7
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 8
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリ…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 8
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 9
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 10
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中