ニュース速報

ビジネス

NY市場サマリー(11日)ドル小幅高、米株下落

2020年08月12日(水)06時41分

[11日 ロイター] -

<為替> ドルが小幅高。ユーロは不安定な値動きの中、序盤の上げから反転した。米国の新型コロナウイルス追加経済対策を巡る協議が進展していないことが明らかになり、リスク選好の動きが後退した。

円やスイスフランなど他の安全通貨も小口買いを集め、対ドルで下げ幅を縮小。

米与野党の上院トップが11日、新型コロナウイルスの追加経済対策を巡って非難の応酬を繰り広げる中、共和党のマコネル院内総務は政府と民主党が話し合いをしていないと表明。 これを受け、米国株は下げに転じ、米債価格は下げ幅を縮めた。

終盤の取引で、ドル指数<=USD>は0.1%高の93.709。一時は1週間ぶりの高値を付けた。

ユーロは1.1733ドルに下落。もっとも、取引時間中には対ドルで一時1.18ドル台に乗せる場面があった。ドイツ欧州経済センター(ZEW)が発表した8月の独ZEW景気期待指数は71.5で、前月の59.3から上昇。ロイターが集計したエコノミスト予想の58.0を大きく上回った。

米10年債利回りが4週ぶりの高水準を付けたことを受け、ドルは対円で106.68円と3週間ぶり高値に上昇。終盤は0.5%高の106.53円。

豪ドルやニュージーランドドルは対ドルで下げに転じた。

イングランド銀行(英中央銀行、BOE)のラムスデン副総裁が、英経済が再び減速した場合には、英中銀は量的緩和(QE)を強化するとの認識を示したことを受け、序盤に買われていたポンドも対ドルで下げに転じ、0.2%安の1.3041ドルとなった。

<債券> 国債利回りが上昇し、1カ月ぶりの高水準を付けた。米国株が上昇し、安全資産である米債への買いが抑制された。12日には過去最大規模の10年債入札が予定されている。

ロシアのプーチン大統領がこの日、保健省が国内で開発された新型コロナウイルス感染症ワクチンを認可したと発表。これを受け、株価が一時上昇した。

指標10年債利回りは6ベーシスポイント(bp)上昇の0.635%。日中には0.661%と、7月13日以来の高水準を付けた。

2年債と10年債の金利差は4bp拡大し、48bpとなった。

12日に380億ドルの10年債入札を控えていることも利回り上昇の一因となった。13日には260億ドルの30年債入札が予定されている。

<株式> 米国株式市場は下落して終了。追加の新型コロナウイルス経済対策を巡る協議行き詰まりを示唆するニュースが伝わる中、S&P総合500種<.SPX>とダウ工業株30種<.DJI>が終盤にかけて下げに転じる展開となった。

S&Pとダウは前日まで7営業日続伸していた。この日もほぼ終日上昇し、S&Pは終値で2月以来の高値更新が視野に入っていたものの、共和党のマコネル院内総務がFOXニュースに対し、追加コロナ経済対策を巡る協議が先週決裂した後、政権の代表と民主党指導部が話し合いをしていないと明らかにしたことが重しとなった。

ナスダック総合<.IXIC>は続落し、1.69%安と7月23日以来の大幅な下落率を記録した。ハイテク銘柄が売られ、バリュー株の買いが膨らんでいる。

アップル、アマゾン・ドット・コム、マイクロソフトはS&Pの下げを主導。S&Pの主要セクターでこの日上昇したのは今年アンダーパフォームしてきた金融セクター<.SPSY>と工業セクター<.SPLRCI>のみだった。

<金先物> ロシア政府による新型コロナワクチン承認の報などをきっかけに利益確定の売りが殺到し、急反落。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比93.40ドル(4.58%)安の1オンス=1946.30ドル。清算値ベースで6営業日ぶりに2000ドルの大台を割り込んだ。

<米原油先物> 買いが先行したものの、ドルが対ユーロで下げ幅を縮小したことを受けて反落に転じ た。米国産標準油種WTIの中心限月9月物の清算値(終値に相当)は前日比0.33ドル(0.79%)安の1バレル=41.61ドル。10月物は0.30ドル安の41.87ドル。

ドル/円 NY終値 106.48/106.50

始値 106.12

高値 106.68

安値 105.94

ユーロ/ドル NY終値 1.1739/1.1741

始値 1.1790

高値 1.1807

安値 1.1729

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 98*00.50 1.3310%

前営業日終値 100*02.00 1.2470%

10年債(指標銘柄) 17時03分 99*26.50 0.6432%

前営業日終値 100*15.50 0.5740%

5年債(指標銘柄) 17時04分 99*27.75 0.2769%

前営業日終値 100*02.50 0.2340%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.25 0.1529%

前営業日終値 99*31.63 0.1310%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 27686.91 -104.53 -0.38 <.DJI>

前営業日終値 27791.44

ナスダック総合 10782.82 -185.53 -1.69 <.IXIC>

前営業日終値 10968.36

S&P総合500種 3333.69 -26.78 -0.80 <.SPX>

前営業日終値 3360.47

COMEX金 12月限 1946.3 ‐93.4 <0#GC:>

前営業日終値 2039.7

COMEX銀 9月限 2604.9 ‐321.2 <0#SI:>

前営業日終値 2926.1

北海ブレント 10月限 44.50 ‐0.49 <0#LCO:>

前営業日終値 44.99

米WTI先物 9月限 41.61 ‐0.33 <0#CL:>

前営業日終値 41.94

CRB商品指数 146.8604 ‐0.7235 <.TRCCRB>

前営業日終値 147.5839

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ファーウェイ、チップ製造・コンピューティングパワー

ビジネス

中国がグーグルへの独禁法調査打ち切り、FT報道

ビジネス

ノボ、アルツハイマー病薬試験は「宝くじ」のようなも

ワールド

林氏が政策公表、物価上昇緩やかにし1%程度の実質賃
MAGAZINE
特集:世界が尊敬する日本の小説36
特集:世界が尊敬する日本の小説36
2025年9月16日/2025年9月23日号(9/ 9発売)

優れた翻訳を味方に人気と評価が急上昇中。21世紀に起きた世界文学の大変化とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「日本を見習え!」米セブンイレブンが刷新を発表、日本では定番商品「天国のようなアレ」を販売へ
  • 2
    燃え上がる「ロシア最大級の製油所」...ウクライナ軍、夜間に大規模ドローン攻撃 国境から約1300キロ
  • 3
    中国は「アメリカなしでも繁栄できる」と豪語するが...最新経済統計が示す、中国の「虚勢」の実態
  • 4
    1年で1000万人が死亡の可能性...迫る「スーパーバグ…
  • 5
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 6
    【クイズ】世界で最も「リラックスできる都市」が発…
  • 7
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 8
    中国山東省の住民が、「軍のミサイルが謎の物体を撃…
  • 9
    中国経済をむしばむ「内巻」現象とは?
  • 10
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれば当然」の理由...再開発ブーム終焉で起きること
  • 3
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサイルが命中、米政府「機密扱い」の衝撃映像が公開に
  • 4
    【クイズ】次のうち、飲むと「蚊に刺されやすくなる…
  • 5
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 6
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 7
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 8
    【クイズ】世界で1番「島の数」が多い国はどこ?
  • 9
    「なんて無駄」「空飛ぶ宮殿...」パリス・ヒルトン、…
  • 10
    観光客によるヒグマへの餌付けで凶暴化...74歳女性が…
  • 1
    「4針ですかね、縫いました」日本の若者を食い物にする「豪ワーホリのリアル」...アジア出身者を意図的にターゲットに
  • 2
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 3
    「まさかの真犯人」にネット爆笑...大家から再三「果物泥棒」と疑われた女性が無実を証明した「証拠映像」が話題に
  • 4
    信じられない...「洗濯物を干しておいて」夫に頼んだ…
  • 5
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影…
  • 6
    「レプトスピラ症」が大規模流行中...ヒトやペットに…
  • 7
    「あなた誰?」保育園から帰ってきた3歳の娘が「別人…
  • 8
    「中野サンプラザ再開発」の計画断念、「考えてみれ…
  • 9
    「我々は嘘をつかれている...」UFOらしき物体にミサ…
  • 10
    プール後の20代女性の素肌に「無数の発疹」...ネット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中