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金融機関は21年末までに気候変動リスク対策実施を、英中銀が期限設定

2020年07月02日(木)11時06分

 7月2日、イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は1日、気候変動が事業に及ぼすリスクへの対応策を2021年末までに実施するよう、銀行や保険会社に要請した。写真はロンドンで3月撮影(2020年 ロイター/Toby Melville)

[ロンドン 1日 ロイター] - イングランド銀行(英中央銀行、BOE)は1日、気候変動が事業に及ぼすリスクへの対応策を2021年末までに実施するよう、銀行や保険会社に要請した。

同中銀は、災害の保険金請求増加や、二酸化炭素排出量削減への取り組みで排出量の多い産業への投資が打撃を受けるといった気候変動関連リスクを抑制するための対策を2019年10月までにまとめるよう指示していたが、実施期限は設定していなかった。

中銀のウッズ副総裁は、銀行や保険会社のトップに宛てた書簡で「完全に実施する上で、ほとんど障壁がないとみられる分野がある一方、課題が残っている分野もあると認識している」と説明。

その上で「課題がある分野では、どのように克服しようとしているのか理解するため、各機関と緊密に協力していく」とし、気候変動リスク対策を実施する期限を21年末に設定した。

データが限られ、21年末までに資本への全体的な影響を見極めるのは困難かもしれないと理解を示しつつ「自社が影響を受ける、あるいはその可能性があるリスクに十分対応できる資本水準を必要に応じて確保するため、どういった措置を講じたか説明することは可能だろう」と指摘した。

中銀と金融行動監視機構(FCA)が設立した気候金融リスクフォーラム(CFRF)は今週、気候変動リスク軽減に向けたガイダンスを公表しており、ウッズ副総裁は中銀も今後、ガイダンスを示すと述べた。

ロイター
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