ニュース速報

ビジネス

中国PPI、3月は5カ月ぶり大幅低下 新型コロナでデフレ圧力強まる

2020年04月10日(金)13時42分

 4月10日、中国国家統計局が発表した3月の生産者物価指数(PPI)は、前年比1.5%低下した。写真は中国のスーパーマーケットで3月撮影(2020年 ロイター)

[北京 10日 ロイター] - 中国国家統計局が発表した3月の生産者物価指数(PPI)は、前年比1.5%低下した。低下幅は5カ月ぶりの大きさで、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた経済の回復には依然として時間がかかる状況を示す内容となった。

ロイターがまとめたアナリストの予想中央値は1.1%低下、2月は0.4%低下だった。

3月の低下幅は2019年10月(1.6%)以来の大きさ。

中国国家統計局は声明を発表し、PPIの低下について、世界的な石油価格、コモディティー価格の落ち込みが石油、鉄鋼、非鉄金属業界に波及したことによって悪化したと指摘した。

西南証券のアナリスト、ヤン・イエウェイ氏は「供給過剰の問題や原油安の継続でデフレ圧力が強まる。生産サイドの操業再開は、需要回復を上回るペースだ。下流部門の需要の回復は鈍く、依然弱い」と述べた。

主要40業種の調査では、石油・ガス抽出業の価格下落が最も大きく、前年比21.7%下落。前月(0.4%下落)から下げ幅が大幅に拡大した。

中国では、新型コロナの感染拡大を抑制するための厳しい移動制限措置が大部分で解除され、数週間にわたって麻痺(まひ)していた企業活動が徐々に再開されつつある。

アナリストらは、第1・四半期の中国経済が大幅なマイナス成長になると予想している。新型コロナが世界全体に影響をもたらしていることから、2020年全体についても悲観的な見方が強まっている。

新型コロナの感染対策として封鎖措置の導入を余儀なくされた国も多く、これが企業活動を制限し、雇用喪失や収入の減少につながることから、エコノミストや政策当局者の間では、今年の世界経済が大幅なマイナス成長に沈むとの見方が広がっている。

3月の消費者物価指数(CPI)は前年比4.3%上昇。2019年10月の3.8%上昇以来の低い伸びとなった。ロイターの市場予想は4.8%上昇、2月は5.2%上昇だった。

物流・輸送条件が改善し、政府の価格統制措置も奏功した。

それでも、食品価格は前年比で18%上昇した。とりわけ豚肉は116.4%急騰した。新型コロナの感染拡大で豚肉や野菜など、一部の食品価格が上昇している。

食品を除いたCPIは0.7%上昇。食品とエネルギーを除いたコアCPIは1.2%上昇と比較的抑制された水準を維持したが、2月の1%上昇と比べて伸びがやや加速した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ルネサス、米サイタイムにタイミング事業売却 約47

ビジネス

カナダ、EV義務化撤回へ 新燃費基準に置き換え=報

ビジネス

米財務省が1250億ドルの借り換え発表、入札規模は

ワールド

ウクライナ兵5.5万人戦死、ロシアとの戦闘で=ゼレ
MAGAZINE
特集:トランプの帝国
特集:トランプの帝国
2026年2月10日号(2/ 3発売)

南北アメリカの完全支配を狙うトランプの戦略は中国を利し、世界の経済勢力図を完全に塗り替える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 2
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染拡大する可能性は? 感染症の専門家の見解
  • 3
    エプスタインが政権中枢の情報をプーチンに流していた? 首相の辞任にも関与していた可能性も
  • 4
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 5
    トランプ不信から中国に接近した欧州外交の誤算
  • 6
    米戦闘機、空母エイブラハム・リンカーンに接近した…
  • 7
    ユキヒョウと自撮りの女性、顔をかまれ激しく襲われ…
  • 8
    アジアから消えるアメリカ...中国の威圧に沈黙し、同…
  • 9
    電気代が下がらない本当の理由――「窓と給湯器」で家…
  • 10
    グラフが示す「米国人のトランプ離れ」の実態...最新…
  • 1
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 2
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 3
    180万トンの「リチウムごみ」を資源に...EV電池の「副産物」で建設業界のあの問題を解決
  • 4
    日本への威圧を強める中国...「レアアース依存」から…
  • 5
    ロシア軍の前線で「弾よけ」にされるアフリカ人...兵…
  • 6
    「出禁」も覚悟? ディズニーランドで緊急停止した乗…
  • 7
    致死率は最大75%のニパウイルスが、世界規模で感染…
  • 8
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 9
    町長を「バズーカで攻撃」フィリピンで暗殺未遂、大…
  • 10
    高市首相の発言は正しかった...「対中圧力」と「揺れ…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 4
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」…
  • 5
    高市積極財政にアメリカが慌てる理由
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 10
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中